三笘薫は「間違いなく警戒される」 悲願のW杯8強へ、松井大輔が描くクロアチア攻略法
過去3戦と同様、三笘のジョーカー起用が勝利への最善策
気になる戦い方はどうか。日本はここまでグループリーグ初戦のドイツ戦と第2戦のコスタリカ戦を4バックでスタートして、いずれも試合途中に3バックへと移行。第3戦のスペイン戦ではキックオフから3バックを採用した。ここへきて戦い方のバリエーションが増え、相手にしてみれば頭を悩ます要素になるかもしれない。
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「日本は大会を通じて成長しています。システムは4バックと3バックを併用できますし、メンバーの組み合わせ次第では時間帯によってシステムを変えることもできる。クロアチアは中盤の(ルカ・)モドリッチ選手を中心にボールを回してくるチームですが、グループリーグ3試合で1失点という結果からも守備が堅い。日本としても前半に焦る必要はないので、見合うような展開が想像できます」
スコアレス、あるいは0-1の状況で後半勝負に持ち込めれば、日本には切り札がある。三笘薫だ。W杯開幕前から松井がキーマンに指名していた背番号9は、決勝トーナメントの舞台でも局面打開能力を発揮できるのか。
「ここまでの3試合で三笘選手の能力は証明されています。間違いなく警戒される存在ですが、それでも彼のドリブルは簡単には止められないはず。今大会はアディショナルタイムを正確に計測する傾向にあることも含めて、後半から投入する形がベストなのでしょう。もっと長い時間、彼を見たい気持ちもありますが、日本が勝つための最善策を考えるとジョーカーの役割が適しています」
勝てば日本サッカー界の歴史が変わる重要な一戦。松井は「これまでのどの大会よりも期待大です」と言い切り、期待を隠そうとしなかった。
(藤井雅彦 / Masahiko Fujii)