W杯ベスト16経験者・松井大輔のクロアチア戦展望

　サッカー日本代表は5日（日本時間6日午前0時）、カタール・ワールドカップ（W杯）決勝トーナメント1回戦でクロアチアと対戦する。グループリーグではW杯優勝経験国のドイツ、スペインから大金星を挙げ2勝1敗でE組を首位通過。勢いに乗っていることは間違いないが、ベスト16で対戦するクロアチアも前回のロシア大会準優勝国で、F組を1勝2分、4得点1失点の2位で突破してきた難敵だ。

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　一発勝負となる決勝トーナメントで、日本はこれまで2002年大会のトルコ戦（0-1）、10年大会のパラグアイ戦（0-0、PK3-5）、18年大会のベルギー戦（2-3）と3度阻まれてきた“ベスト8の壁”を、今回こそ破れるのだろうか。10年南アフリカW杯のパラグアイ戦で、ベスト16の激闘を経験している元日本代表MF松井大輔（Y.S.C.C.横浜）が、クロアチア戦を展望した。（取材・文＝藤井 雅彦）

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　グループリーグE組を見事に首位突破した日本代表は、決勝トーナメント1回戦でF組2位通過のクロアチアと対戦する。前回大会準優勝の実績を誇る難敵だが、日本が強豪のドイツとスペインから大金星を挙げたことで、これまで以上に警戒してくることは間違いない。

　元日本代表で10年南アフリカW杯に出場した松井は、「ドイツに一度勝っただけであれば、運が良かったという見方をされたかもしれません。でもスペインにも勝利したことで、間違いなく日本を見る目が変わるでしょう。クロアチアに油断を期待できない状況ですから、本当の意味で日本の力を問われる試合になります」と、この一戦が今まで以上に難しい戦いになることを予想する。

　グループリーグ3試合を中3日で戦い、さらにスペイン戦から中3日で今回のクロアチア戦に臨む。ここまでフィールドプレーヤーでは吉田麻也や板倉滉（累積警告のためクロアチア戦は出場停止）がフル出場を続けるなど、各選手の疲労具合が気になるところ。さらに一発勝負というシチュエーションが与える影響について、松井が独自の見解を示す。

「おそらく多くの選手に目に見えない疲れがあるはず。スペインに勝利したことでテンションは上がっていますが、コンディションの部分をしっかりと整えなければ良いパフォーマンスを発揮することはできません。それと、ここからは一発勝負になるので1つのミスが命取りになります。プレッシャーの度合いが大きくなりますし、ビハインドの展開はもちろんのこと、リードした展開でも油断してしまうと手痛いしっぺ返しを食らってしまう。総力戦と集中力は重要なポイントです」