「日本サッカー史上最高の試合やろ」 久保竜彦が「完全にマラドーナ」と慄いた堂安律の衝撃
爆発が生まれた後半立ち上がり、森保采配は「意思統一ができてた」
森保さんもあんなに早く1点取られると思ってなかったと思うんよ。
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DFライン3人とも前半でイエローもらっとるわけやしね。かなり難しかったと思う。でも、1点取られてたから開き直ったじゃないけど、前から(攻める)というので思い切って2人替えてやったと思うし、それに応えたのが堂安やし、三笘やし。意思統一ができてたよね。
勝つためになんでもする人って今までも言ってきたけど、選手も4年間一緒にいて、なんか持ってるもの、伝わるものがあるから、ああやって爆発できたと思う。堂安みたいな(個の強い)選手だと、不貞腐れて、ダメになるタイプだと思うんよ。それで外すという方法もあるし。
堂安も今まで交代させられながら、良いあれ(パフォーマンスが)できてなかったかもしれんけど。ここで爆発できるっていうんは、森保さんのほんのちょっとしたことやと思うけど、やっぱり森保さんの姿を見て(選手に)伝わってると思うんよ。
あともう一つ、気になったんは前半、長友と鎌田が言い合ってた場面よね。
普通ならバラバラになりそうなところ。それがなんで、バラバラにならんくて、後半頭から爆発できたのか。それも理由があると思うんよ。
(後編「『長友と鎌田、言い合いしとったね』 久保竜彦は見た、空中分解の予兆から15分間での激変」に続く)
■久保 竜彦 / Tatsuhiko Kubo
1976年6月18日生まれ。福岡・筑前町。筑陽学園高を経て、1995年に広島加入。森保監督(当時選手)とは7シーズンプレーした。2003年に横浜F・マリノスに移籍し、リーグ連覇に貢献。1998年に日本代表デビュー。ジーコジャパンとなった2003年以降は日本人離れした身体能力と強烈な左足でエースとして活躍したが、腰や膝など度重なる怪我により、2006年のW杯ドイツ大会は落選。以降、横浜FC、広島などを渡り歩き、2014年に引退。J1はリーグ戦通算276試合94得点。日本代表は国際Aマッチ通算32試合11得点。引退後は山口・光市に移り住み、コーヒー焙煎や塩作りなど、異色のセカンドキャリアを歩む。
(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)