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「30%」を失敗させよ― エディーHCが説く、指導者の「観察力」を上げる方法

講演会でエディー・ジョーンズHCは教え子で11年W杯日本代表主将の菊谷崇氏とともに“指導の心得”を説いた【写真:松橋晶子】
講演会でエディー・ジョーンズHCは教え子で11年W杯日本代表主将の菊谷崇氏とともに“指導の心得”を説いた【写真:松橋晶子】

「30%」は失敗でいい、「学びのある練習」の作り方とは?

「トレーニングの計画を練る時には、どのセッションでも目的がないといけない。そこで何を達成したいかを明確にしておくこと。達成したいことの70%成功するくらいでちょうどいい。30%は失敗できるメニューだ。70%以上成功できるメニューでは簡単すぎるし、30%以上失敗は難しすぎるということ。今、あなたに『3×3は何?』という質問をしても、すぐに答えられるから何も学べない。練習でも同じように何かを繰り返し、完璧にこなせるようになってしまったら、選手たちも学びはなくなってしまう。

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『1万×1億』くらいだったらすぐには答えられないでしょう? そういう風に少しずつ、課題を難しくしていく。バレーボールを6人対4人でやってみたら、どうなるか。6人はアタックの練習になり、4人は少ない人数でどれだけディフェンスできるかという練習になる。2015年のW杯へ向けた日本代表の練習では、フィールドの幅を通常の70メートルから80メートルにした。スペースを使ってのスキルを上げたかったから。すると、再び70メートルでプレーした時に居心地がいいくらいになっていた。そんな風に課題を常に与えることが大事だ」

 数々の名選手を育て上げ、世界を勝ち抜いてきたジョーンズ氏らしい言葉に参加者も唸るように頷いていた。台風7号が接近する中、開催が危ぶまれながら実現した夢のような1時間半。沖縄の地に残した“エディーの言葉”は、かけがえのないものとなった。

(THE ANSWER編集部)


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