久保建英、三笘薫らW杯代表4人を指導 川崎U-12元監督が“利き足”重視に転換した理由
逆足に逃げてしまうと「もったいない」
現代サッカーで時間とスペースが限られスピード化が加速すると、とりわけ日本では「右も左も」を強調する傾向が強まった。しかし逆に厳しいプレッシャー下でプレーするからこそ、世界のトップ選手たちの大半は9割以上、利き足でボールを扱っている。
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「今の子供たちにも、本当に利き足を磨いてほしい。間違いなく武器になるし、そのほうが自分の特徴を発揮できる。同じ失敗でも、利き足でのチャレンジなら『今のは良かったよな』と思えるけど、そこで逆足に逃げてしまうと『もったいないな』と思います。箸を逆の手で使わないなら、ボールも利き足で持ってよ、と言いたいですね」
1期生が世界への道を切り拓くと、自然と下級生へと文化が引き継がれていった。
「振り返ると、1期生には周囲からもいろいろとプレッシャーがかかっていました。でも彼らがタイトルを取ると、あとは『世界はこうだよ』と選手間で落とし込まれていきました。僕自身は、選手個々が上手くならなければ面白くない。だから上手い子を育てて、結果として勝てたということです」
こうして国内4連覇の偉業が残った。(文中敬称略)
(加部 究 / Kiwamu Kabe)