山下美夢有、揚げ物&ラーメンは「食べたらダメ」 我慢の体重維持で手にした年間女王
涙で家族に感謝「私中心。弟、妹にも迷惑をかけてきた…」
しかし、父でコーチの勝臣さんから「スイングリズムが速い。トップで間を置いて」と指導されて復調。翌週のワールドレディスサロンパス杯でメジャー初制覇を達成してから快進撃が始まった。6月に2勝目。以降は、ツアー史上3位の13試合トップ10入りを果たし、それまで5勝で独走していた同学年の西郷真央を8月にとらえた。MRトップに躍り出たその1か月からは、栄養士に食事指導を受け始めた。
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「私、揚げ物が好きなんですけど、『そういうものは食べたらダメ』と言われました。ラーメンも食べてしまったら、『トレーニングに影響をする』。なので、鶏肉とか赤身の肉とか、脂分が少ないものをしっかり食べるようになりました」
これまで夏場に体重が減り、その反省から受けた指導。好きなものを食べられない辛さを感じつつ、「シーズン最初の体重を維持できて、強い体で戦えたことが大きいです」と実感を込めた。
年間女王で4年シードも手にした。既にメジャー1勝で3年シードも決めていたため、日本女子プロゴルフ協会の規定から、山下には双方を合わせて5年シードが付与される。21歳にして手にした「安心感」でもあり、山下が「いつかは行きたい」と描く海外挑戦の扉も開けてきた。しかし、今の自分には満足していない。
「優勝しても悪いところ、課題はあります。ショートゲームがまだまだ足りてないです」
試合が終わるたびに、勝臣さんと反省会。データを見ながら再び練習に取り組んでいる。母・有貴さんについても、山下は「いい時も悪い時も、ずっとサポートしてくれています。私中心に動いてくれたので、弟、妹にも迷惑をかけてきたけど、それで強くなれました」と涙しながら、感謝の思いを口にした。
シーズンは残り2戦。山下は「年間女王」として戦う。その後は「家族、全員集合でゆっくりしたいです」。今季最強の21歳にとって、それが一番のモチベ―ションになっている。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)