小祝さくら、今季2勝目で2160万円ゲット ご褒美は30万円の電動自転車「すごく楽なんで」
女子ゴルフの国内ツアー・スタンレーレディスホンダ最終日が9日、静岡・東名CC(6570ヤード、パー72)で行われた。単独首位で出た小祝さくら(ニトリ)が2バーディー、ボギーなしの70で回って通算12アンダーとし、今季2勝目、通算8勝目を飾った。また、ツアー史上14人目の初日からボギーなし優勝となった。自身へのご褒美は30万円の電動自転車にすることも明かした。
スタンレーレディスホンダ最終日
女子ゴルフの国内ツアー・スタンレーレディスホンダ最終日が9日、静岡・東名CC(6570ヤード、パー72)で行われた。単独首位で出た小祝さくら(ニトリ)が2バーディー、ボギーなしの70で回って通算12アンダーとし、今季2勝目、通算8勝目を飾った。また、ツアー史上14人目の初日からボギーなし優勝となった。自身へのご褒美は30万円の電動自転車にすることも明かした。
最終18番パー5。80センチのウィニングパットを決め、小祝はキャディーと右手でタッチして微笑んだ。激闘を制した瞬間とはいえ、ガッツポーズはなし。少し照れくさそうでもあった。
「最後、(3メートルの)バーディーパットを決めて終わりたかったので……」
決めていたらガッツポーズはあったのか? それを問われると、「そんなことはないんですけど……」と、いつものゆったりした口調で返した。
初日は悪天候でサスペンデッド。第2日は午前7時30分スタートで第1ラウンド(R)の未消化分11ホールと、第2R18ホールの計29ホールをプレーし、ラウンド中に眠気と闘っていたことを明かした。しかし、この日は同11時10分スタート。同6時30分に目が覚めた時、「第2Rが終わっていない人はあと30分後に出るのかと思って、過酷に思いました」という。
最終Rは最終組で同7時からプレーしている上田桃子(ZOZO)、菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)とのペアリングになった。2人ともバーディーパットを外すと悔し気な表情を浮かべたが、小祝だけはポーカーフェイスで淡々とプレーを続けた。
「ここ最近はうまくいかないことがあっても、『また、頑張ればいいかな』とポジティブに捉えられるようになりました。前までは『何でこんなミスをしちゃったんだろう』と引きずることはあった。先週から考え方が変わりました」
前週が今季最も厳しい設定の日本女子オープンだったことから、マインドを変えられたのかと思いきや、「たまたまなんです(笑)」。メンタル指導を受けたわけではないといい、その冷静さがボギーなし、勝負どころ17番パー4でのバーディー奪取につながったようだ。
「7メートルで『これを決めないといけないな』とは思っていました。簡単なラインではなかったのですが、このバーディーは大きかったです」
前年大会も最終日を首位で迎えながら、77を打って24位で終えていた。普段は「去年のことは忘れてしまって」と話す小祝だが、「(最終日に)ダメだったのは印象深かったです。毎年、この大会は混戦というイメージがあったので、プレーオフには持ち越したくはなかった。スコアも2アンダーで、伸ばしたわけではないので、耐えた中で優勝できたのはうれしかったです。意外とノーボギーで来れたんだなという感じのゴルフでした」
ツアー通算8勝目。今年6月のリゾートトラストレディスで今季初優勝を飾った際は、フェード打ちに取り組んできたことを口にしたが、「今はあんまりやってなくて、ヘッドカバーを(右足側に)置いてダウンスイングでサイドからクラブが降りてこないように(練習を)やっていました」と明かした。今季から契約している吉田直樹コーチとの新たな練習法で大会を通じてショットが好調。パーオン率は88.89%で全体1位だった。
小祝は優勝する度に「自分へのご褒美」を明かしており、リゾートトラストレディスで賞金1800万円を手にした際は「ケアベアのぬいぐるみです。全部で10体なんですけど、何万円にもなるので…」と話した。今大会では2160万円をゲット。今回は「試乗してみてすごく楽だった電動自転車を買いたいです。コンビニや練習に行く時に使いたいなと」。価格については「30万円です」。小祝は何勝しても“らしさ”を失わない。
1打差の2位は、同組だった菅沼、永井花奈(デンソー)、西郷真央(島津製作所)の3人。山下美夢有(加賀電子)は通算3アンダーの28位で、連続トップ10入りは史上3位の13試合連続でストップした。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)