中国から大金星にあと1勝「それが流れを変えた」 日本の選手も監督も悔やんだミスとは【世界卓球】
世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)は8日、中国・成都で男子準決勝が行われ、世界ランク3位の日本は同1位の中国に2-3で敗れ、1969年ミュンヘン大会以来、53年ぶりの世界一はならず。3位決定戦はなく、銀メダルだった16年クアラルンプール大会以来、2大会ぶりのメダルは銅となった。勝った中国は10連覇をかけて9日の決勝で同2位のドイツと対戦する。
世界卓球団体戦準決勝、中国に大善戦も2-3で敗れた日本
世界卓球団体戦(テレビ東京系&BSテレ東で連日放送)は8日、中国・成都で男子準決勝が行われ、世界ランク3位の日本は同1位の中国に2-3で敗れ、1969年ミュンヘン大会以来、53年ぶりの世界一はならず。3位決定戦はなく、銀メダルだった16年クアラルンプール大会以来、2大会ぶりのメダルは銅となった。勝った中国は10連覇をかけて9日の決勝で同2位のドイツと対戦する。
試合後、田勢邦史監督は「惜しかったなあ」を何度も繰り返した。日本は戸上隼輔、張本智和、及川瑞基で、世界卓球9連覇中の絶対王者に挑んだ。第1試合の全日本王者・戸上は世界ランク1位の樊振東に挑戦したが、ストレート負け。第2試合は張本が世界ランク11位・王楚欽に第1ゲーム(G)を落としながら3-1で逆転勝ち。第3試合の及川はリオ、東京と五輪連覇している世界ランク2位・馬龍から第1Gを奪う善戦を見せながら1-3で敗れた。
圧巻は第4試合の張本。樊を相手にフルゲームの死闘を演じ、最終Gを11-9で奪い、世界1位を撃破した。運命の最終第5試合は戸上が王にストレートで敗れ、金星は逃した。それでも、王者中国を第5試合まで苦しめ、堂々の銅メダルとなった。
試合を振り返った田勢監督は、戸上で敗れた第5試合について「1ゲーム目が勝負だった。そこを取っていれば変わったかな」と回顧。「戸上に言ったのは、一番の大きなミスは9-4のサーブミス。何気ないミスだけど、それが大きく流れを変えたし、大きかった」と語り、「1球ずつの質を高めないといけない、自分がミスしてはいけない勝負所で必ずミスをしない、より質の高いボールを打たないといけないところが求められる」と日本全体の課題を挙げた。
戸上本人も9-4から逆転されたことについては「9-4まで自分のプレーが出来ていて、相手からすれば怖かったと思うし、自分としてもノリノリだった。そこでサーブミスをしてしまい、勢いが完全に止まってしまった」と悔やみ、「細かなミスが今回の敗因かなと思います」と責任を背負った。
田勢監督は「(第5試合の勝負所でも)ああいう場面で質の高いプレー、いくら打っても返ってくる、ああいうプレーできるところ。そこの差が出た。取りたい時にちゃんと取れなかったのが敗因です」と中国の強さに脱帽した。それでも、9連覇中の王者を追い詰めての銅メダル。「良い試合をしてくれた。よくここまで頑張ってくれた。よくここまで中国と戦って、智和も120%、150%の力を出して戦ってくれたんじゃないか」と選手たちを労った。
(THE ANSWER編集部)