34歳菊地絵理香「怖さを感じていた」 同組2人の若手猛追をしのいだ涙の地元初V
女子ゴルフの国内ツアー「大東建託・いい部屋ネットレディス」は24日、北海道・滝のCC(6560ヤード、パー72)で最終ラウンドが行われ、首位から出た34歳の菊地絵理香(フリー)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算20アンダーで逃げ切って昨年のアース・モンダミンカップ以来となるツアー通算5勝目を挙げた。北海道苫小牧市出身の菊地にとってはうれしい地元初V。1打差2位に三ヶ島かな(ランテック)、さらに1打差3位に小祝さくら(ニトリ)が入った。
大東建託・いい部屋ネットレディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー「大東建託・いい部屋ネットレディス」は24日、北海道・滝のCC(6560ヤード、パー72)で最終ラウンドが行われ、首位から出た34歳の菊地絵理香(フリー)が4バーディー、1ボギーの69で回り、通算20アンダーで逃げ切って昨年のアース・モンダミンカップ以来となるツアー通算5勝目を挙げた。北海道苫小牧市出身の菊地にとってはうれしい地元初V。1打差2位に三ヶ島かな(ランテック)、さらに1打差3位に小祝さくら(ニトリ)が入った。
終始、落ち着いたゴルフを展開した。最終組は前日と同じ三ヶ島、小祝とのペアリング。2人が派手なイーグルを奪ってギャラリーを沸かせた前日も努めて冷静を装ってプレーを続けたが、そのスタイルはこの日も変わらなかった。
3番で先に三ヶ島がバーディーを決めて迫られたが、4、5番の連続バーディーで突き放す。三ヶ島に10番でバーディーが来ると、菊地も負けじと11番でバーディー。三ヶ島が12番でさらに伸ばしたところで、菊地は13番でボギーを叩いてしまい、ついに並ばれるという息もつかせぬ展開となった。
それでも菊地は気持ちを切らさず、14番でバーディーパットを沈めてバウンスバックに成功。16番ではティーショットを右に曲げてピンチを迎えたが、2打目で巧みな技を見せて見事にパーセーブ。最終18番でも安定したショットを見せて見事に逃げ切った。
北海道出身選手の地元Vは1998年東洋水産レディス北海道での大庭美智恵以来24年ぶり。表彰式後のスピーチでは「北海道の皆様にこんなに応援してもらって、1日、本当に幸せな気分でした」と涙ぐんだ。
終了後に行われた会見では「これまでは地元優勝とか考えてなかったけど、一昨日、昨日で意識せざるを得なくなって、今日は緊張しっぱなしでした。そのプレッシャーの中でプレーできたので、プレッシャーに打ち勝った感じで、気分はいいです」と笑顔を見せた。
「私はプレッシャーにも弱いし、勝負強くもない」と自己分析する菊地。それだけに同組の2人の追い上げには恐怖すら感じていたという。
「さくちゃん(小祝)もかなちゃん(三ヶ島)もショット力があるし、バーディーを取ってくるから追い詰められるだろうなと思っていた。さくちゃんには怖さを感じていた。それでも集中力を切らさずに回れ、メンタルが安定していたと思う」
菊地にとって今大会が記念すべき400試合目。節目の試合で5勝目を挙げ、ホールアウト後には日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の小林浩美会長から「これでもう一段階上に進めるよ」と言われ「そう言ってもらえてうれしい」と話した。ラウンド中は集中力を切らさないために見せなかった笑顔が最後に大きく弾けた。
(THE ANSWER編集部)