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「将来的に日本代表の柱に…」 ラグビー界のレジェンドが期待する23歳の新星とは?

6月のテストマッチ3連戦の見どころは【写真:編集部】
6月のテストマッチ3連戦の見どころは【写真:編集部】

小野澤さんは初戦の選手起用に注目

 そのイタリアよりもランキングが上なのがジョージア代表。日本は過去に4勝1敗と勝ち越しているが、侮れない相手だ。特にフロントローに優れた選手が多く、スーパーラグビーでプレーする選手も出てきた。

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「ジョージアは昔はそんなに強くなかったのですが、今はすごく強化されている。エディー(・ジョーンズ現イングランド代表HC)さんが言っていましたが、ジョージアの輸出はワインが1番で、プロップが2番だと(笑い)」(菊谷さん)

 本番まで1年半を切り、ここから大きなメンバー変更はないだろう。本大会で対戦が決まっている仮想アイルランド、スコットランドともいえる欧州の両国。日本にとって、この3連戦が持つ意味は大きい。見どころをそれぞれに聞いた。

「W杯でアイルランド、スコットランド勝つためにセットプレーが重要。そこへ向けて手応えを感じておきたい。ラインスピードを上げるディフェンスが機能するのか。現時点でどのくらいの位置にいるのかを、確認しておきたいですね。サンウルブズで、ある程度チームを作っているので、結果を出すことでサンウルブズと日本代表の連携が確立されるでしょう。逆に結果がついてこないと、どうなっているんだと言われてしまう。首脳陣としても結果は出したいと思います」(箕内さん)

「インサイドのファイトだけではなくて、アウトサイドでもどう対応したのか。9番(SH)、10番(SO)、12番(センター)あたりのプレーメーカーたちがどう考えていくのか興味がありますね。そこを見たいですね」(小野澤さん)

 発表された日本代表メンバー33人。うち29人はスーパーラグビーのサンウルブズでもプレーしており、実戦勘は十分に養われている。主将を務めるリーチ・マイケル(東芝)ら前回大会の経験者も多く残っている。選手起用についての注目ポイントは多岐に渡った。

「誰が出るのかがまず注目です。初戦はどういう布陣でいくのか。10番、12番がゲーム作りますよという中で、全体を見渡せるウイングには誰を起用するのか。日本人選手を置くのか、外国人選手を置くのか、どういう偏りを見せるのか。全体の配置にまずは注目したいですね」(小野澤さん)

「やっぱり10番に誰が入るのかというところと、入った選手がどれくらいのパフォーマンスを見せてくれるのか。サンウルブズでは外国人選手がいいパフォーマンスを見せていた。ここでしっかりと、10番を背負う選手にはパフォーマンスを示してほしい。ここで示してくれれば、来年かなり期待できるんじゃないかと思います。松田(力也)、田村(優)、立川(理道)、この3人になるかと思うのですが、実際にどんなパフォーマンスするのか注目したいですね。ゲームが安定しないとなると首脳陣としても頭を悩ませる。重要なところになると思います」(箕内さん)

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小野澤 宏時

 1978年3月29日、静岡県島田市生まれ。静岡聖光学院高から中大を経て、サントリーに入社。2001年に日本代表デビュー。03年のトップリーグ開幕戦で同リーグのトライ第1号となる。同年のワールドカップに出場し、以後、07年、11年とW杯は3度出場。日本人で唯一3大会連続のトライを決めている。

 2012年にトップリーグ通算100トライを達成。日本代表81キャップは大野均(東芝)に次ぐ歴代2位。

 現在は福井県体育協会に所属し7人制でプレー。サッカーJ1清水のアスレチックアドバイザー、東京調布市で「ブリングアップラグビーアカデミー」を主催するなど多方面で活躍している。

箕内 拓郎

 1975年12月11日、福岡県生まれ。八幡高から関東学院大を卒業後、オックスフォード大に留学。1999年にNEC入社。2002年に日本代表初キャップ獲得と同時に主将に就任。03年、07年W杯の主将を務める。10年にはトップリーグ下部のNTTドコモに移籍し、入れ替え戦で勝利しチームのトップリーグ昇格に貢献。14年に現役引退。17年から日野自動車レッドドルフィンズのFWコーチを務めながら、東京・調布市で元日本代表主将・菊谷崇氏、元日本代表・小野澤宏時氏とともに「ブリングアップラグビーアカデミー」を主催。

菊谷 崇

 1980年2月24日、奈良県生まれ。御所工高から大体大を経て2002年にトヨタ自動車入社。05年に日本代表初選出、08年からは主将を務め、11年のW杯ニュージーランド大会に全試合出場。14-15年シーズンにキヤノン移籍。17-18年シーズン限りで引退。日本代表キャップ68試合。引退後は東京・調布市で元日本代表主将・箕内拓郎氏、元日本代表・小野澤宏時氏とともに「ブリングアップラグビーアカデミー」を主催。17年は高校日本代表のコーチも務めた。

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