田中希実、不運の1500m準決7着で敗退 直線で他選手転倒の煽り「だいぶ接触多かった」【世界陸上】
オレゴン世界陸上が16日(日本時間17日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで第2日が行われた。女子1500メートル準決勝では、田中希実(豊田自動織機)が4分5秒79の2組7着で決勝進出を逃した。ラスト80メートル付近で転倒した他選手の煽りを受けるアクシデントがあった。昨年東京五輪で日本人初の8位入賞した種目。世界陸上でのこの種目予選通過は日本人初だった。
オレゴン世界陸上
オレゴン世界陸上が16日(日本時間17日)、米オレゴン州ユージンのヘイワード・フィールドで第2日が行われた。女子1500メートル準決勝では、田中希実(豊田自動織機)が4分5秒79の2組7着で決勝進出を逃した。ラスト80メートル付近で転倒した他選手の煽りを受けるアクシデントがあった。昨年東京五輪で日本人初の8位入賞した種目。世界陸上でのこの種目予選通過は日本人初だった。
最後にまさかの展開が待っていた。号砲から激しい位置取りが繰り広げられ、田中は最初の100メートルで集団後方に。しかし、直後のストレートで先頭に出た。主導権は渡さない。400メートルは1分06秒24、800メートルは2分13秒04で引っ張った。900メートルで先頭を譲り、徐々に後退。ラスト1周のスピードアップにくらいついた。しかし、最後コーナーから直線に近く際に内側を走る選手が転倒した。接触した田中は外に膨れ、スパートが遅れた。
5番手を争っていたが、このブレーキも響いて4分5秒79の組7着。上位5着+2人の決勝進出の条件にはタイムで届かず。レース後は接触があったことについて「途中から着順狙いの展開になり、だいぶ接触は多かった」と振り返った。「接触が多いなかでも集中してレースをすることはできた。ラストは位置取りの関係で自分の思ったところでスパートをかけることができなかったことが少し残念」と唇をかんだ。タイムについては「昨年の成績からすると、いまいちかな。でも4分5秒で平均して走れていることは収穫ではあります」と話した。
テレビインタビューを終えた後、記者の取材に対応。ここでも「ラスト100メートルのスプリントがないので、その着順(位置取り)を入れてない時点で敗れていた。位置取りが下手だった」と接触を直接の敗因には一切しなかった。15日(同16日)の予選は4分05秒30の2組7着。着順での通過は逃したが、全体14番手のタイムで拾われて準決勝に駒を進めていた。
2度目の出場となる今大会は800メートル、1500メートル、5000メートルと日本初の個人3種目に挑戦。異例の10日間最大8レースの予定だったが、過密スケジュールの方が「不安を忘れられる」と前向きにチャレンジすることを決めた。大会前までの1500メートル自己ベストは、東京五輪で出した日本記録3分59秒19だった。20日(21日)には5000メートル予選を控えている。
(THE ANSWER編集部)