3位躍進の20歳・樫原沙紀が咲かせた満面スマイル「虫垂炎を言い訳にしてはダメ」
7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権最終日が12日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子800メートル決勝では、20歳の樫原沙紀(筑波大)が2分06秒37の3位に食い込む健闘。5月末に虫垂炎を患ったが、1500メートル決勝最下位から躍進した。
陸上・日本選手権
7月のオレゴン世界陸上の代表選考会を兼ねた陸上・トラック&フィールド種目の日本選手権最終日が12日、大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた。女子800メートル決勝では、20歳の樫原沙紀(筑波大)が2分06秒37の3位に食い込む健闘。5月末に虫垂炎を患ったが、1500メートル決勝最下位から躍進した。
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フィニッシュ直後、大阪のトラックに笑顔が咲いた。最後にデッドヒートを繰り広げ、優勝した塩見綾乃と2位の田中希実。2人に食らいつくように駆け抜けたのが樫原だった。1周目は最後方につけ、残り1周で猛追。「レースプランを考えられるほど速くない」。がむしゃらに走り、「結果が出たのは嬉しい。ここまで上に来られるとは思っていなかったので、『おおーっ!』って感じです」と笑った。
広島出身の20歳。主戦場の1500メートルでも10日に決勝を戦ったが、4分21秒37で12人中12位に終わった。「1500メートルのまま日本選手権を終わっていたらメンタルに来ていた。3番なのでポジティブな気持ちで戻れる」と安堵。5月20日の関東インカレを大会新で制した直後、虫垂炎を患った。1週間ほど練習できなかったが、“怪我の功名”になったようだ。
「虫垂炎があって逆に疲れが抜けたのかなって。関カレが終わって3回くらい強いポイント練習を入れた。練習がうまくできていなかったけど、終わってみたら気にするほどのことじゃなかったですね。走っていない分、不安はあったけど、これを言い訳にしてはいけない」
1500メートルで上に行くために、800メートルでスピードを、5000メートルでスタミナを強化したいところだ。筑波大には800メートルでも有力選手がいるため、今後は他の2種目で大会出場を続ける方針。「800、5000もトップになる選手にならないと、世界と戦えない。1500メートルで4分10秒を切って、田中さん、卜部蘭さん、後藤夢さんと勝負して、誰が勝つかわからなくなるくらい成長していきたい」と力を込めた。
(THE ANSWER編集部)