今季2勝目の山下美夢有、再びショット復調に導いた父に驚き「何で分かるんだろう……」
国内女子ゴルフツアーの宮里藍サントリーレディス最終日が12日、兵庫・六甲国際GC(6527ヤード、パー72)で開催され、山下美夢有(加賀電子)が通算12アンダーで通算3勝目を挙げた。強い風、厳しいピン位置で多くの選手が苦戦する中、4バーディーを重ね、ただ一人のボギーなし。単独首位から出た藤田さいき(チェリーゴルフ)との4打差を逆転した。前週まではショットが不調も、5月の国内メジャー・ワールドレディスサロンパス杯で優勝した時と同様に父・勝臣さんのアドバイスで復調。会見では「何で(修正ポイントが)分かるんだろう」と首を傾げながら、父に感謝した。
宮里藍サントリーレディス最終日
国内女子ゴルフツアーの宮里藍サントリーレディス最終日が12日、兵庫・六甲国際GC(6527ヤード、パー72)で開催され、山下美夢有(加賀電子)が通算12アンダーで通算3勝目を挙げた。強い風、厳しいピン位置で多くの選手が苦戦する中、4バーディーを重ね、ただ一人のボギーなし。単独首位から出た藤田さいき(チェリーゴルフ)との4打差を逆転した。前週まではショットが不調も、5月の国内メジャー・ワールドレディスサロンパス杯で優勝した時と同様に父・勝臣さんのアドバイスで復調。会見では「何で(修正ポイントが)分かるんだろう」と首を傾げながら、父に感謝した。
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20歳の山下は、またも父に救われていた。地元関西での試合。勝臣さんは、第2日の朝からコース入りし、山下のスイング状態をチェックした。送られてくる動画を見て感じていたが、あらためて「軸がブレている。気持ちが入ると突っ込んでしまうことが多い。そこは意識した方がいい」と指摘したという。
山下は、その言葉を胸にプレーを続けた。ショットはジワジワと復調。好調なパット、巧みなアプローチ、冷静なコースマネジメントを加え、逆転優勝を成し遂げた。会見では、あらためて「父の力」を口にした。
「私も動画を見てスイングチェックをしているのですが、悪くなっても気づけません。でも、父が見てくれたらそこが直るので、『何でだろうな』と思います」
5月のゴールデンウィーク中に開催されたワールドレディスサロンパス杯(茨城GC西C)でも、勝臣さんは休みを利用して会場で山下のスイングをチェックした。気づいたのは、「リズムが良くない」。そこで、「トップで少し間を取る意識を」と指摘し、山下のショットを蘇らせた。加えて、最終日前夜は、一緒にマネジメントの作戦会議もしている。
同大会で山下が優勝を決めた後、勝臣さんは「小さい頃からずっと(スイングを)見てきているので、見ればすぐに修正点が分かりますよ」と明かした。ゴルフは、山下が5歳でクラブを握るようになって一緒に始めた。腕前については「全然、たいしたことはないです」と話すが、山下にとっては、誰にも代えがたいコーチになっている。
今季は同じ2001年度生まれの“新世紀世代”、西郷真央が5勝を飾っている。山下は会見で「すごいと思いますし、私も負けたくないという気持ちになります」と言った。その思いを体現し、今季2勝目。賞金ランキング、メルセデス・ランキングはともに西郷に続いて2位につけている。今大会の優勝で、8月の全英女子オープン出場権を獲得。初めての海外メジャーに挑戦についても、勝臣さんと相談して結論を出すつもりだ。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)