稲見萌寧、今季初優勝の裏で演じた超美技 “目玉バンカー”から「全能力を使った感じ」
女子ゴルフの国内ツアー、リシャール・ミル ヨネックスレディスは5日、新潟・ヨネックスCC(6475ヤード、パー72)で最終日が行われた。単独首位で出た昨季賞金女王の稲見萌寧(Rakuten)が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーで逃げ切って今季14戦目で初優勝。昨年11月の伊藤園レディス以来のツアー通算11勝目を完全Vで飾った。試合後の会見では、大ピンチを脱出した16番を「一番大きかった」とこの日のハイライトに挙げた。
リシャール・ミル ヨネックスレディス最終日
女子ゴルフの国内ツアー、リシャール・ミル ヨネックスレディスは5日、新潟・ヨネックスCC(6475ヤード、パー72)で最終日が行われた。単独首位で出た昨季賞金女王の稲見萌寧(Rakuten)が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーで逃げ切って今季14戦目で初優勝。昨年11月の伊藤園レディス以来のツアー通算11勝目を完全Vで飾った。試合後の会見では、大ピンチを脱出した16番を「一番大きかった」とこの日のハイライトに挙げた。
稲見はダブルボギーを覚悟した。優勝に向け、ひた走る16番パー3。ティーショットをグリーン右のバンカーに打ち込み、ボールが半分埋まった目玉状態に。ピンまでおよそ25ヤード。「もう一度、バンカーでもおかしくない。なんとか前に出そう」。キャディーと相談し、「やるしかない」と覚悟を決めて52度のウェッジを握った。
「ちょっとだけ開いて、上からバーンという感じ」
そんな感覚で放った一打はしっかりと前に飛び、グリーンに乗るとピンまで3メートルへ。本人も驚きの表情を浮かべたスーパーショット。「凄く目玉になっていたし、想像以上。出来すぎという感じです」。上りのスライスだったが、しっかりとパットも沈めた。「思った通りに打たないと入らないライン。ダボにならないようにと考えていたらパーに。今日の中では一番大きかったし、(自分の)全能力を使った感じ」と笑顔で振り返った。
「去年たくさん活躍できたからこそ、今年頑張らないといけない想いがあった。そこで1勝目が挙げられて、ほっとしてます」
20-21年シーズンは9勝(20年1勝、21年8勝)を挙げ、賞金女王を獲得。21年東京五輪では銀メダルを獲得した。しかし、昨季終盤から腰痛に悩まされ、今季はトレーナーを変更してシーズン入り。複数回変更した末、昨季までのトレーナーと再契約。5月は3位、3位、2位。前週は21位だったが、徐々に調子を上げていた。
今季14戦目でようやくつかんだ今季初優勝。勝負所で見せたスーパーショットが歓喜を手繰り寄せた。
(THE ANSWER編集部)