女子ゴルフで異例のラウンド 双子の岩井姉妹が同組に、次女キャディーの父は規定遵守
国内女子ゴルフツアーの富士フイルム・スタジオアリス女子オープン初日が8日、埼玉・石坂GCで行われた。地元・埼玉県出身の双子姉妹・岩井明愛と岩井千怜(ともにHonda)は同組でラウンド。姉の明愛は70の2アンダーで16位につけ、妹の千怜(ちさと)は72のイーブンパーで38位。千怜のキャディーを務めた父の雄士さんは、明愛のピンチに声を掛けらない規定を守りつつ、2人のプレーに目を細めた。
富士フイルム・スタジオアリス女子オープン
国内女子ゴルフツアーの富士フイルム・スタジオアリス女子オープン初日が8日、埼玉・石坂GCで行われた。地元・埼玉県出身の双子姉妹・岩井明愛と岩井千怜(ともにHonda)は同組でラウンド。姉の明愛は70の2アンダーで16位につけ、妹の千怜(ちさと)は72のイーブンパーで38位。千怜のキャディーを務めた父の雄士さんは、明愛のピンチに声を掛けらない規定を守りつつ、2人のプレーに目を細めた。
プロ転向後、ツアーでは初めての同組。明愛は「楽しかったです」と言い、千怜は「同組で高校の先輩、(菅沼)菜々さんと一緒に回れたのもうれしかったです」と笑顔を見せた。言葉通り、3人とも埼玉栄高出身。しかも、姉妹は会場の石坂GCから車で約30分の距離に自宅があり、地元の声援を受けてのプレーになった。
「有観客だったこともうれしかったです。声援が力になりました」(明愛)
地元ゆえに、石坂GCは慣れ親しんだコースだが、ツアーのセッティングになると優しくはない。特に明愛は出足で2連続バーディーを奪うも、3番パー4の第2打をバンカーに入れ、それが目玉の状態になった。しかも、幅の狭いグリーンの反対側にもバンカーがあることで、第3打はピン方向を狙わず、右の斜め前へ。第4打も寄せることができず、2パットでダブルボギーにしてしまった。
それまでの判断、プレーを雄士さんは見守るしかなかった。明愛ではなく、千怜のキャディーを務めていたからだ。プレー中、選手にアドバイスをできるのはパートナーであるキャディーだけ。そのルールを遵守した雄士さんは、明愛が好ショットを放った時だけ、「ナイス」と声を掛けていた。
ホールアウト後、雄士さんは明愛を担当したハウスキャディーの女性に苦笑いで言った。
「もう、ああいう時は『ビビるな。ピンを狙え』と言ってやってください」
もっとも、明愛は冷静で「父が千怜のキャディーをやっていても、全く気にはなりませんでした。3番の判断はあれで仕方ないです」。今季ツアーで2度目の父子タッグとなった千怜は、「今日も水をくれるタイミングは良かったですね」と明るく振り返った。
(THE ANSWER編集部)