「瀬戸際でワケ分からない記録が出る」 東京五輪銀の日大・本多灯が語る大学スポーツの魅力
今年は6月の世界水泳が山場「2種目で表彰台に」
12月31日に20歳となった。普段通り朝は練習し、年越しは家族と。「20歳になったとはいえ、特に変わったことはない」とハタチの実感はあまり大きくないが、将来については、ふと考えることもある。
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「競泳を引退したらどんな生活が待っているんだろう」
競泳は「30歳くらいまで」続ける予定。今は大好きな競泳に打ち込んでいるが、海外への憧れは元々ある。旅行好きで欧州への興味も大きいが、競泳で言えば大国アメリカ。「一番強い国。どういう思想を持っているのか。日本とは全く違う考えを持っているのは確かだと思うので、アメリカの良さ、逆に日本にできることを学んでみたい」と話す。
具体的に何かを決めているわけではないが、人生の多くを競泳に費やしてきたのは確か。競技を引退してからでも「競泳とは違った世界を見てみたい気持ちもあるし、それで競泳にも貢献できればいい」とも思い描いている。
全てはまず、大きな目標である五輪金メダルに向けて完全燃焼してから。池江璃花子らも所属する名門・日大で当面は鍛錬を続ける。大学は学生スポーツの枠においても最後のカテゴリー。卒業とともに競技を引退する選手も多いが、本多はそれゆえに生まれる魅力があると感じている。
「高3の最後の年以上に、瀬戸際という人が多いので、ワケの分からない好記録を出してくる人も競泳に多いんです。最後の50メートル、タッチするまで本当に分からないのが競泳の面白さ。大学スポーツでも『最後までやってやるぞ』という気持ちがより出て面白いと思います」
本多にとって今年の大きな山場は、200メートルバタフライと400メートル個人メドレーで出場する6月の世界水泳。8月末にはインカレ、9月にはアジア大会が待ち受ける。「去年は大きな成功ができましたが、やっぱり今年が大事。(世界水泳は)2種目で表彰台に登れるように。200メートルバタフライでは1分52秒台、個人メドレーでも4分8秒台で表彰台を目指したい」と意気込んだ。
(THE ANSWER編集部)