桃田賢斗が帰国「復活というよりは進化」 リオ五輪の金、銀に完勝でアジア初V快挙
7月開幕の選手権の出場権も獲得、「復活というよりは進化できるように」
アジア選手権で世界の強豪を破り、いよいよ完全復活というストーリーになりつつあるが、完全復活かと聞くと桃田は「復活というよりは進化できるように頑張っていきたいと思っている」と話し、復帰後のプレー感覚について「以前はテクニックで勝つという感じで、相手の(予測の)裏を突くショットが多かったけど、復帰後はスピードやスタミナで戦うイメージだったと思います。今は、その2つがリンクして、かみ合って来て、楽しみながらプレーできている」と手ごたえを話した。
次の舞台は、国別対抗戦のトマス杯。日本男子チームのエースとしての働きが期待される。また、26日付で発表された最新世界ランクでは復帰後最高の17位に上昇。7月30日に開幕する世界選手権(中国・南京)の出場権も獲得した。主要国際大会で完全復活を証明する機会が待っている。出場停止処分を受ける前の2015年には世界選手権で銅メダルを獲得しているが、同等以上の成績を出せるか注目される。
もちろん、今後の最大の目標は、2020年東京五輪の金メダルだ。2016年のリオ五輪では優勝候補に挙がっていたが、前述の失態によって目前で挑戦権を失った。一度は儚く消えた夢を再び追いかける23歳の若者は、ゼロからの出直しを成長の糧にしたことを最高の舞台で証明しようとしている。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)