井上尚弥の来春統一戦「選択肢は2つ」 ドネアかWBOか、大橋会長「優先順位はない」
ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦が14日、東京・両国国技館で行われる。13日は神奈川・横浜市内のホテルで前日計量が行われ、統一王者・井上尚弥(大橋)がリミットの53.5キロ、挑戦者のWBA10位&IBF5位アラン・ディパエン(タイ)が53.3キロでクリアした。井上陣営の大橋秀行会長も取材対応。来春に見据える統一戦に向けて見通しを明かした。
14日防衛戦前に大橋会長が統一戦の見通し言及
ボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級(53.5キロ以下)タイトルマッチ12回戦が14日、東京・両国国技館で行われる。13日は神奈川・横浜市内のホテルで前日計量が行われ、統一王者・井上尚弥(大橋)がリミットの53.5キロ、挑戦者のWBA10位&IBF5位アラン・ディパエン(タイ)が53.3キロでクリアした。井上陣営の大橋秀行会長も取材対応。来春に見据える統一戦に向けて見通しを明かした。
バンタム級王座を巡っては、11日(日本時間12日)にWBC王者ノニト・ドネアが暫定王者レイマート・ガバリョ(ともにフィリピン)を4回KOで下し、団体内王座統一に成功した。一方、WBOでは王者カシメロが、同日に予定していた防衛戦の前日計量を直前でキャンセル。減量苦もあり、ウイルス性胃腸炎で入院したと海外メディアに報じられ、試合中止となった。
WBOはカシメロ陣営に対し、正式な診断書と医療記録を期日まで提出するよう要求。医学的な証明ができなかった場合は、カシメロから王座を剥奪するとしている。井上は14日に勝利を収めることが大前提だが、統一戦の相手は誰になるのか。大橋会長は「カシメロはどうなるかわからない」と医学的証明ができるか否か不透明であることを強調した上で「選択肢は2つ。優先順位はない」と、WBCとWBOの王座どちらも視野に入れていることを明かした。
WBO王座剥奪となれば、カシメロと対戦予定だったWBO1位ポール・バトラー(英国)らによる王座決定戦となるが、バトラーは減量を終えて体に負担を抱えたため、すぐに試合はできない。空位のWBO王座は年明けか来春以降に争われる見通しとなり、井上対WBO王者はさらに先になる。しかし、大橋会長は「カシメロも挑発してくるし、(対戦すれば)面白い」とニヤリ。VSカシメロの可能性に含みを持たせ、王座剥奪なら井上―ドネア戦の可能性が高まるかという問いには「そうですね。剥奪されるのが普通だと思います」とした。
井上は会見で「先日ドネアがいい勝ち方をしたし、来春に向けてのモチベーションにもなる」と刺激を受けた様子。カシメロについては「まだ正確な情報がはっきりと出ていない。コメントする必要はないかなと思いますし、しっかりした情報が出てから」と話すにとどめた。
挑戦者のディパエンは12日に隔離期間が明けたばかり。初めて姿を見た大橋会長は「体はいいね。いい練習をしている。パンチがありそう。それがボクサーに一番怖い武器だから。波乱も起きるかもしれない」と警戒した。井上については「今回の練習も仕上がっている。今回がドネア戦だったらよかったのに」とポロリ。「ドネアって言っちゃったね」と冗談めかして笑っていた。
(THE ANSWER編集部)