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隠れていたフィギュア選手の生理問題 鈴木明子の告白「選手時代、私は間違っていた」【THE ANSWER Best of 2021】

「私は間違っていた」と伝えていくことが役割であると鈴木さんは話す【写真:松橋晶子】
「私は間違っていた」と伝えていくことが役割であると鈴木さんは話す【写真:松橋晶子】

「選手時代、私は間違っていた」と伝えていくことが今の大切な役目

 女性アスリートが、一人の女性として生きるために正しい知識を身に付ける。この重要性が、今、ようやく言われるようになりました。有難いことに、私自身もメディアや講演会を通して体や心に起きたことをお話しする機会をたくさん頂きました。私は自分の経験が役に立つのならいくらでも役立ててほしいし、これからも、伝えていきたいと考えています。

 ありのままを話しすぎて、ときには「よく、ここまで言ったね」と驚かれることもあります。でも、私が競技時代に経験した月経や心身のトラブルを恥じてしまい、蓋をしてしまったらどうなるのか。

「鈴木さんだって、シーズンに入ったら生理が止まっていたんだよ。それぐらい追い込んだからオリンピックに行けたんだよ」と後進に伝えられてしまったら? きっと、この先も選手たちが本当に苦しいとき、SOSを出せないと思うんです。月経不順も摂食障害も、原因を紐解いていけば、同じところにたどり着くはずです。

「選手時代、私は間違っていた」。それを、しっかり伝えていくことは、今の私の大切な役目だと思っています。

■鈴木明子 / THE ANSWERスペシャリスト

 1985年3月28日、愛知県生まれ。6歳からスケートを始め、2000年に15歳で初出場した全日本選手権で4位に入り、脚光を浴びる。東北福祉大入学後に摂食障害を患い、03-04年シーズンは休養。翌シーズンに復帰後は09年全日本選手権2位となり、24歳で初の表彰台。翌年、初出場となったバンクーバー五輪で8位入賞した。以降、12年世界選手権3位、13年全日本選手権優勝などの実績を残し、14年ソチ五輪で2大会連続8位入賞。同年の世界選手権を最後に29歳で引退した。現在はプロフィギュアスケーターとして活躍する傍ら、講演活動に力を入れている。

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)


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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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