渋野日向子、V争いで忘れなかった敬意と闘志 ペ・ソンウとの激戦「楽しめました」
正規18番で追いつきプレーオフ「完全に自分の中に入っていた」
ただ、正規の最終18番パー5でソンウが1メートルのパーパットを外した際、渋野は無表情だった。「確実に入る」と思い、ソンウの優勝を祝福するつもりが、想定外でプレーオフに突入。この展開に戸惑っていたのだろう。しかし、「相手のことを考えて気が弱くなることはあるか」を問われると、渋野は真剣な表情で言った。
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「勝負の世界なので。それが人としては必要な感情かもしれませんが、そういうのは自分を弱くしてしまうと思います。なるべくそこは思わないようにというか、完全に自分の中に入っていました」
渋野はプレーオフ1ホール目、2オン1パットのイーグルで激戦を制した。2打目は残り210ヤードからピン下3メートルにつけたが、「あの2打目はもう一生打てないと思います」と振り返った。前日の会見では、約2年ぶり2度目となる「予選落ち後、翌週優勝」のチャンスについて問われ「ゴルフ脳が良くなった」と返したが、この日は「最後のホールなんかはイケイケゴーゴー。(ゴルフ脳が働いた場面は)全然ないですね」と笑いながら振り返った。
戦う相手をリスペクトしつつも、同情はせず、闘志は燃やす。人として、ゴルファーとして、渋野は高いステージにいると感じた一戦だった。
(THE ANSWER編集部)