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フューリー、11回KOでワイルダー撃破 2人でダウン5度死闘に貫録「世界最強は俺だ」

ボクシングのWBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦が9日(日本時間10日)、米ラスベガスで行われ、王者タイソン・フューリー(英国)が前王者デオンテイ・ワイルダー(米国)に11回KO勝ちし、初防衛に成功した。昨年2月以来となる3度目の宿敵対決は、両者のダウンが計5度の死闘に。フューリーの連勝で2勝1分けとなり、ビッグマッチに決着をつけた。フューリーの戦績は31勝(22KO)1分け、ワイルダーは42勝(41KO)2敗1分け。

タイソン・フューリー(左)は11回KOでデオンテイ・ワイルダーを下し、初防衛に成功した【写真:AP】
タイソン・フューリー(左)は11回KOでデオンテイ・ワイルダーを下し、初防衛に成功した【写真:AP】

WBC世界ヘビー級タイトルマッチ

 ボクシングのWBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦が9日(日本時間10日)、米ラスベガスで行われ、王者タイソン・フューリー(英国)が前王者デオンテイ・ワイルダー(米国)に11回KO勝ちし、初防衛に成功した。昨年2月以来となる3度目の宿敵対決は、両者のダウンが計5度の死闘に。フューリーの連勝で2勝1分けとなり、ビッグマッチに決着をつけた。フューリーの戦績は31勝(22KO)1分け、ワイルダーは42勝(41KO)2敗1分け。

 大観衆が集まった会場は熱気に包まれた。初回はワイルダーがジャブ、右ストレートをしつこくボディーに打ち込んだ。2回も2メートルを超える巨体同士がぶつかり合い、フューリーがクリンチする場面も。試合が動いたのは3回だ。フューリーの右フックがテンプルに着弾し、アッパーを交えた連打でダウンを先取した。仰向けに倒れるワイルダー。再開後もフューリーがロープ際に攻め立てたが、3回終了のゴングが鳴った。

 4回、今度はワイルダーの右拳が炸裂した。フューリーの頭を捉えてダウン。再開後も連打で2度目のダウンを奪ってみせた。フューリーが立ち上がり、再開されたところで4回終了のゴング。衝撃ダウンの応酬となり、ワイルダーは5回もたたみかけた。会場のファンは大熱狂。7回、今度はフューリーが連打を繰り出し、朦朧とするワイルダーを追撃しようと拳を振り続けた。

 8回、まだ余力のありそうなフューリーと限界が近づくワイルダー。フューリーのワンツーが炸裂したが、ワイルダーも伝家の宝刀・右ストレートを返してみせた。10回、フューリーの右がモロに顔面を捉えてダウンを奪ったが、ワイルダーは立ち上がる。ド迫力の死闘。再開後も死力を尽くして打ち合った。

 決着は11回だ。フューリーがロープ際でたたみかけ、右フックでダウンを奪ってとどめを刺した。ワイルダーはその場で力なく崩れ落ち、レフェリーが試合を止めた。

 試合後、フューリーはリング上でコメント。「俺はどんな戦いでも勝ってみせる。それだけだ。まずは神に感謝したい。この試合ができて感謝しかない。ワイルダーはタフガイ。とても強いパンチを当ててきた」と振り返り、こう続けた。

「歴史に残る3連戦を戦い抜いたから気持ちは特別なものがある。奴も本物の試合を見せた。だが、世界最強は俺だ。奴はどこまで頑張っても2番目。なぜなら、俺は彼を3度倒したんだ。もちろん、リスペクトの気持ちもなきにしもあらず。でも、彼を痛めつけることができた。歴史に残る夜になると願っている。母国の家族にも感謝したい。今夜ここにいられることを幸せに思う」

 初対戦の2018年は引き分け。昨年2月の第2戦はフューリーが7回TKO勝ちを収めた。今回は1年8か月ぶりのダイレクトリマッチ。8日(同9日)の前日計量では、フューリーが277ポンド(約125.8キロ)、ワイルダーが238ポンド(約108.1キロ)でともに過去最重量と米記者に報じられていた。

 ヘビー級では、WBAスーパー&IBF&WBOの3団体統一王者だったアンソニー・ジョシュア(英国)が、9月25日(同26日)に挑戦者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)に0-3の判定負け。ウシクが3つのベルトを保持している。

(THE ANSWER編集部)

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