坂本に逆転メダルも? 気負いなく自然体 宮原は「3Lz-3T」成功…公式練習レポート
宮原はジャンプを制限して集中…得点源の3回転ルッツ―3回転トーループ成功
また、もう一人忘れてはならないのが、全日本女王の宮原だ。五輪前哨戦の四大陸選手権でジャンプの回転不足をことごとく取られて、大きな課題を突きつけられたが、五輪団体戦でのジャッジの判断を見極め、課題克服にしっかり対応してきた成果を出して、SPではクリーンなプログラムを滑って出来栄え点(GOE)の加点も得るジャンプを跳んでみせた。
この日の公式練習でも、ジャンプは本数を制限して集中して跳んでいたが、時折、悪いクセの力みが出て、転倒したり回転が足りなかったりするなど、ややジャンプに不安材料が残っていたようだ。それでも、得点源の3回転ルッツ―3回転トーループは成功させており、大きな演技で「蝶々夫人」の世界観をしっかりと表現していた。23日の本番では、力まず、ジャンプを高く、そして思い切って跳んでほしい。そうすれば、回転不足も取られず、ここ最近ミスが続いている3回転サルコーも跳べるはずだからだ。「ミス・パーフェクト」が本領を発揮した暁には、五輪のメダルを手に入れることができる可能性が広がるだけに、何が何でもノーミス演技を見せてもらいたい。
この日朝の公式練習には、ベテランのコストナーは姿を見せなかったが、表現力を武器にソチ五輪銅メダルに続く、2大会連続のメダル獲得を虎視眈々と狙っているだろう。
(辛 仁夏 / Synn Yinha)