1万m初五輪切符の20歳廣中璃梨佳 12月の涙から奮起「ジャパンを背負って堂々と」
「満足することなく世界と戦うんだという気持ち」
昨年9月の全日本実業団5000メートルで日本歴代3位の自己ベスト14分59秒37を記録。昨季は1500メートル、3000メートルでも自己記録を更新するなど成長を見せていた。優勝すれば内定していた12月の日本選手権5000メートルでは、田中希実(豊田自動織機TC)に1秒46差で敗れて2位。レース後は涙を流して悔しがっていたが、そこから怪我を抱えながらも奮起した。
5000メートルで五輪に出場するために1万メートルを始めたという。「5000メートルで確実に(五輪切符を)獲りたいと思っていて、そのためのスタミナ作りで始めた」。初の1万メートルとなった4月の金栗記念で31分30秒03をマーク。好タイムが出たことで日本選手権に臨んだ。
高校時代に国際大会で敗れ「世界にはまだまだ上がいる。歯が立たないと感じた。この舞台でもう一度勝負をしたいと思った」とレベルの差を痛感。五輪を本格的に視野に入れ「ジャパンを背負って堂々とした走りを世界で表したい」と気を引き締めた。
5000メートルでも参加標準を突破済みのため、2種目で五輪出場を狙える位置にいる。本命種目に向けて「少しずつスピードを磨きながら、そこも世界で戦える走りをしたい。ここで満足することなく世界と戦うんだ、先輩にも負けないという気持ちで頑張りたい」と、やる気を見せた。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)