ラグビー日本代表にあった食事中のルール「携帯電話はいじらない」の理由とは
元ラグビー日本代表主将で「THE ANSWER」スペシャリストを務める廣瀬俊朗さんが3月6日に行われる「スポーツ×食 オンラインセミナー~世界と戦うアスリートだけが知っている 明日から『食』でもっと強くなる方法~」に出演する。日本代表主将を務め、15年ワールドカップ(W杯)は控えながら影のリーダーとして「ブライトンの奇跡」と呼ばれる歴史的金星を支えた名ラガーマン。イベントに先立って取材に応じ、「ラグビー日本代表と食」にまつわる秘蔵エピソードを明かした。
「ラグビー選手と食」秘蔵エピソード第2回
元ラグビー日本代表主将で「THE ANSWER」スペシャリストを務める廣瀬俊朗さんが3月6日に行われる「スポーツ×食 オンラインセミナー~世界と戦うアスリートだけが知っている 明日から『食』でもっと強くなる方法~」に出演する。日本代表主将を務め、15年ワールドカップ(W杯)は控えながら影のリーダーとして「ブライトンの奇跡」と呼ばれる歴史的金星を支えた名ラガーマン。イベントに先立って取材に応じ、「ラグビー日本代表と食」にまつわる秘蔵エピソードを明かした。
W杯で躍進を目指していた日本代表。廣瀬さんたちのチーム内では、ラグビーキッズの手本にもなる食事中のルールがあったという。
「厳しく禁止と打ち出していたわけではいませんが、食事中に携帯電話はいじらないこと。そこで会話が生まれないので、あまり触りすぎない方がいいねというのは共通認識でした。食事もお互いのことを知ることができる良い時間になる。話していた内容については今思い出せないですが、逆に言うと思い出せないくらいの他愛もない話をしている。コミュニケーションにおいては良いことだったと思います」
しっかりとした食事は練習で使ったエネルギーを補給し、体作りのために不可欠というのは前提。その上で朝から晩まで続く練習の合間にほっとできるひととき、同じテーブルを囲み、時間を過ごす食卓はコミュニケーションという価値を加えることもできる。
当時は決められたランチ時間内で各自のタイミングで取るスタイルだったが、主将の廣瀬さんは「いろんな人と一緒にごはんは食べられたらいい」と意思疎通の場にすることを意識。携帯電話に気を取られるより、他愛もない会話をする時間を大切にしていた。
「内容は別にくだらないことでいいですし、そういう関係性であることも大切。本当に必要な時は終わった後にコーヒーを飲みながら、みんなでまじめな話をする。ごはんを食べている時は楽しい場なので、シリアスな話はしたくない。そこはカジュアルにして、使い分けていました」
ラグビーといえば、他国の出身選手も一定の条件を満たせば、代表選手になれる。様々な国にルーツを持つ選手も日本食の虜になった。
「みんな、基本的に日本食へのリスペクトがあり、洋食しか食べないというような選手はいませんでした。ラグビーは自分たちと違う文化を受け入れ、試してみようという素地がある人たちなので、寛容という気はします。お米は食べるし、みそ汁も好き。納豆についての好き嫌いは両極端ですね。ただ、トンガ出身の選手はじゃがいもが好きなので、肉じゃがが人気でよく食べていました。箸の使い方も練習し、上手い人は上手いです」
日本代表に脈々と根付いてきた「ONE TEAM」の精神。食事中を一つ切り取っても、それが見て取れる。