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50キロ競歩の荒井、銅メダルまでのドラマ その裏にあったカナダ選手の思い

21日(日本時間22日)に閉会したリオデジャネイロ五輪で、日本は史上最多となる41個(金12、銀8、銅21)のメダルを獲得した。陸上男子50キロ競歩では、荒井広宙(自衛隊)が銅メダル。日本史上初のメダル獲得が決まるまでには、大きなドラマがあった。

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3位フィニッシュ→失格→3位確定、カナダ陸連はCASに異議申し立てする可能性もあったが…

 21日(日本時間22日)に閉会したリオデジャネイロ五輪で、日本は史上最多となる41個(金12、銀8、銅21)のメダルを獲得した。陸上男子50キロ競歩では、荒井広宙(自衛隊)が銅メダル。日本史上初のメダル獲得が決まるまでには、大きなドラマがあった。

 荒井は3時間41分24秒の3着でフィニッシュ。しかし、レース終盤の48キロ付近で並走していたエバン・ダンフィー(カナダ)と接触したことが妨害行為とされ、まさかの一時失格となった。ただ、日本陸連による迅速な抗議の結果、国際陸連は荒井の銅メダルを認めた。その裏には、栄光のメダルを手放すことになったダンフィーのある決断もあったという。

 カナダ陸連はゴールイン直後、3位から14秒遅れの4位でゴールインしたダンフィーに対して、荒井の妨害行為があったとして抗議。一度はこの異議が認められ、ダンフィーは銅メダルの権利を手にした。結局、日本側の異議で裁定は再び覆ったが、ダンフィーには別の選択肢もあった。

 カナダテレビ局「CBC」によると、カナダ陸連のヘッドコーチ、ピーター・エリクソン氏はスイス・ローザンヌのスポーツ仲裁裁判所(CAS)への異議申し立てを検討していたという。

 だが、ダンフィーは記事の中で「僕にはCASに異議を申し立てるという選択肢もあったんだ。だが、正直その一歩を踏み出すことはできなかった」と語っている。そして、荒井の銅メダルを受け入れる決断を下した。

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