井上尚弥、米専門サイトでもPFP2位浮上 スペンスJr.超えの理由は「過去5戦」の相手
ボクシングで全階級のボクサーを格付けするパウンド・フォー・パウンド(PFP)は海外メディアが独自に選定しているが、米専門メディア「ボクシングシーン.com」は最新版を公開。WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)はWBC&IBF世界ウェルター級王者のエロール・スペンスJr.(米国)を抜き、2位に浮上。過去5戦5勝の対戦相手の強さが改めて評価されている。
「ボクシングシーン.com」最新版PFPでカネロに次ぐ2位に浮上
ボクシングで全階級のボクサーを格付けするパウンド・フォー・パウンド(PFP)は海外メディアが独自に選定しているが、米専門メディア「ボクシングシーン.com」は最新版を公開。WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)はWBC&IBF世界ウェルター級王者のエロール・スペンスJr.(米国)を抜き、2位に浮上。過去5戦5勝の対戦相手の強さが改めて評価されている。
公表された今年年最初のPFPは56選手が対象になったという。井上は前回3位から2位に浮上し、特集では「ナオヤ・イノウエとエロール・スペンスはスペンスのケル・ブルック戦が戦績からのカウントから外れたため順位を入れ替えた」と理由を公表。年末のダニー・ガルシア(米国)戦勝利に伴い、2017年5月の当時IBF世界王者だったブルック相手のKO勝ちが過去5試合という評価対象から外れ、井上が2位に昇格したと解説している。
1位はカネロこと、4階級制覇王者のサウル・アルバレス(メキシコ)で41.44ポイントを与えられ、2位は33.2ポイントで井上が続いた。寸評では「彼のスーパーフライ級における統治は完全というものではなかったが、バンタム級に転向後は彼自身の全盛期を最大限に生かしている。トップ10の5人相手に5連勝。ボクシング界で現在続いている記録の中で、トップ10ボクサー相手の最長勝利記録だ」と評価されている。
バンタム級に転向後は、元WBA正規王者のジェイミー・マクドネル(英国)、元WBAスーパー王者フアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)、元IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)、元5階級制覇王者のノニト・ドネア(フィリピン)、元WBO1位のジェイソン・マロニー(豪州)という5人の実力を高く評価。現役ではトップ10相手の連続勝利としては最も長いことを紹介している。
そして、今後の統一戦実現への展望にも触れ、「新型コロナの影響でジョンリエル・カシメロとの統一戦の機会を失ったことは不運だが、舌戦とツイートの高まりを考慮すれば、カシメロが(統一戦)を再び検討しない理由は存在しない」と指摘。「イノウエとカシメロは準備万端だ。この階級のトップ2人であることから、イノウエ対カシメロはこの階級の新たな、明確な血統となる」とライバル関係に注目した。
ボクシング界で最も権威ある専門誌「ザ・リング」のPFPでも2位にランクされている井上。本場・米国のメディアの間でも「モンスター」の評価は揺るがないものになっているようだ。
(THE ANSWER編集部)