なぜ、15歳ザギトワはこんなに強いのか 名コーチが認める天才少女の才能
リラックマを胸に抱いたザギトワに見せた細やかな恩師の気配り
今大会のフリーの演技を終えた際には、こんなシーンがあった。
ザギトワはリンクに投げ込まれたリラックマを喜んで拾い、キスアンドクライで得点を待っている間も胸に抱えていた。しかし、ジャージ左胸のスポンサーのマークが隠れたしまったのを見ると、パッとぬいぐるみを受け取り、しっかりと見えるように配慮していた。教え子の一挙一動に対する細やかな気配りは事欠かない。
ザギトワは2002年生まれ。今年3月のジュニア世界選手権では1歳上の本田真凜(関大高)を破り、世界女王に輝いていた。しかし、シニアデビューとなった今季も結果を残し、非凡な才能を見せつけている。GP2戦はいずれもSPでミスが出ながら優勝し、伸びしろという点でも魅力的だ。
2月の平昌五輪でも一躍、メダル候補に浮上。金メダル大本命メドベージェワを脅かす勢いすら感じさせる。次戦は、その女王と激突するGPファイナル。15歳は初の大舞台でどんな演技を見せるのか。決戦の地は名古屋。前哨戦として、見逃せない一戦になる。
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ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer