【甦るラグビーW杯】イングランドファンが台風19号の河川で日本人救助 英紙報道「W杯訪問中に男性救う」
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。日本が元気を失いかけている今、振り返りたいのが昨秋のラグビーワールドカップ(W杯)だ。グラウンド内外で様々なドラマが生まれた大会の名珍場面を「甦るラグビーW杯」としてプレーバックする。今回は台風19号直撃により、大きな被害をもたらした裏でイングランドファン5人が河川にいた日本人男性を救った話を再度紹介。救助に一役買っていた話をロンドン市内のタウン紙「ヒリンドン・タイムズ」が報じていた。
新型コロナ禍の今こそ「ONE TEAM」に―ラグビーW杯の名珍場面を連日回想
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。日本が元気を失いかけている今、振り返りたいのが昨秋のラグビーワールドカップ(W杯)だ。グラウンド内外で様々なドラマが生まれた大会の名珍場面を「甦るラグビーW杯」としてプレーバックする。今回は台風19号直撃により、大きな被害をもたらした裏でイングランドファン5人が河川にいた日本人男性を救った話を再度紹介。救助に一役買っていた話をロンドン市内のタウン紙「ヒリンドン・タイムズ」が報じていた。
イングランドファンが人助けに一役買っていた。「ウォトフォード(イングランド南東部の地名)のファン5人がラグビーW杯訪問中、男性を救助」と見出しを打って報じた記事によると、5人は1次リーグのイングランド―フランス戦(横浜)を観戦するため「一生涯の旅」に出かけたという。しかし、前日11日に横浜入りしたところ、翌12日の試合が台風19号の影響で中止になるという悲報を受けた。
すると、5人は試合が行われるはずだった12日午後、荒天に立ち向かう決意をしたという。記事では「彼らは危険を承知で、人気のない横浜の通りに繰り出した」と紹介。そのうちの一人、ミルズさんによると、海から雲の様子を見ようと繰り出した道中の河川で異変を目撃。女性が柵から身を乗り出し、川の中にいる男性の手を掴もうとしていたという。
「彼は川からの脱出に苦しんでいた。絶望的な状況だった。かろうじて頭部が川から出ていた」と振り返ったミルズさん。男性が危険な状態にあり、他の助けもないと気付いた面々は咄嗟の行動に出たという。3人が入れ替わりで男性の手を掴み、流されないように食止めると、残りの2人は助けを求めに走った。救出の手助けになったのは、近くにあった梯子だ。
ドウドルさんが路地付近で見つけ、川へと急いで戻った。記事では「言葉の壁があるにも関わらず、彼(日本人男性)はウォトフォードのサポーターたちが何をしようとしているか、理解していた。彼はなんとかよじ登った」と状況を克明にレポート。救出したライアンさんは「男性は非常に疲弊していた。だからベンチに横たわらせた」と振り返ったという。
その後、居合わせた人の通報により、救急車が到着。男性の無事を確認してから立ち去ったという。お目当てにしていた試合は中止となったが、その裏でイングランドの勇気ある5人のファンが日本で人助けをしていた。
(THE ANSWER編集部)