コロナ禍で看護師として奮闘 ロシアの女性ラグビー審判が語る“医療の最前線”
ロシアでラグビーの審判と、看護師の二足の草鞋を履き、新型コロナウイルスの感染拡大と戦う女性が注目を集めている。ロシア放送局「ロシア・トゥデー」が「スクラムからスクラブへ:ロシアのラグビー審判、コロナウイルス感染拡大を受け看護師として働く」と見出しを打った記事で特集を組んでいる。
ラグビー審判員を務める傍ら、看護師として現在は小児病院で勤務
ロシアでラグビーの審判と、看護師の二足の草鞋を履き、新型コロナウイルスの感染拡大と戦う女性が注目を集めている。ロシア放送局「ロシア・トゥデー」が「スクラムからスクラブへ:ロシアのラグビー審判、コロナウイルス感染拡大を受け看護師として働く」と見出しを打った記事で特集を組んでいる。
記事の主役は2017年のビーチラグビー女子欧州選手権で優勝経験のある、ロシアのクリスティナ・ココリナさんだ。現在は審判として活動する傍ら、看護師としても勤務している。
記事によると、ココリナさんはモスクワ東部から800キロの距離にあるキロフにある小児病院で集中治療に携わっているという。審判としては今年初めて国際レベルの大会を裁く予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため大会が延期となった。
コロナ禍で自分がやるべきことは何なのか――。ココリナさんは「正直なところ、パンデミックが始まる前は病院で働くことはどこか趣味みたいなものでした……。しかし、外出規制となって自由な時間が増えたことで、家にいるのではなく働くことを決めたのです」と話している。
1日までのロシアの感染者は10万6000人で、うち1070人が死亡した。患者が最も多いのがモスクワで、近郊も含むと5万人の感染者がいるという。患者は治療のためにモスクワからキロフまで運ばれており、ココリナさんが勤務する地域では治療ができる状況にあるという。
「深刻な状況だとは言いたくない。メディアで報道されている状況と実際とは違っていると思います。たしかに怖いウイルスではあるものの、私はコロナウイルスよりも深刻な症状の患者を見てきたはずです。ただ、私は感染爆発の最前線にはおらず、陽性患者のケアをしているわけではありません」