今季残り全試合欠場表明のフェデラー、来季完全復活は? 識者の意見割れる
フットワーク、瞬発力か鍵? ベテランの復活には厳しい声も
一方、ESPNのテニス担当グレッグ・ガーバー氏は「膝が回復すれば、ほとんど変わらない。彼は現役の98パーセントのテニスプレーヤーを依然として凌駕している、だが、アレクサンダー・ズベレフ(25位・ドイツ)やドミニク・ティエム(9位・オーストリア)のような若い選手に敗れることは珍しくなくなるだろう」とし、世界ランク1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、2位アンディー・マレー(英国)に次ぐ実力者であることは間違いないが、若手に不覚を取る試合は増えると分析している。
男子シングルス元世界ランク4位のブラッド・ギルバート解説員は「ウィンブルドンで彼が最高のプレーを見せたことは忘れてはならない。だが、特にスポーツの世界では年齢による衰えというものには抗えない。彼が長期離脱した後にフットワークがどうなるかに全てはかかっていると思う」と語っている。元世界王者のアンドレ・アガシ氏や錦織圭(日清食品)らのコーチを務めた経験を持つギルバート氏は瞬発力を維持できるかが完全復活の鍵と見ているようだ。
復活に執念を燃やすベテランに対する厳しい声も多い。テニス担当のメリッサ・イサクソン記者は特集の中で「もしも復活できるのなら、彼はグランドスラムで躍進を果たせる。膝が万全なら、ツアーでの優勝さえも果たせるだろう。だが、35歳での完全復活は予想できない」と全盛期を取り戻すことは不可能と指摘している。