大迫傑が東京マラソンを走るワケ 代表争いは有利も…狙いは「新しい自分の発見」
目標タイムは「2:??:??」、大迫の考えとは
目の前にある「チャンス」。自己ベストとなる日本新記録、大会優勝、今までと違う新しい自分を見つける機会が転がっている。これらを逃さないため、モチベーションを高く保って過酷な練習に打ち込むために東京マラソンで戦う道を選らんだという。
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今大会を見据え、ドバイマラソン(UAE)で25キロ過ぎに予定通り棄権するなど、複数のレースで調整してきた。ケニア合宿も敢行。「ケニア人選手をパートナーにして『ここまで彼ら以上に走れるんだ』と思い、質の高い練習ができて自信になった。行ってよかったと思っている」。優勝候補だったMGCでよもやの3位となり「一歩踏み出すきっかけになった」と悔しさは忘れない。
会見では各選手が恒例の目標タイムをボードに記した。「2:06:10」と記した設楽は「自分にとっては一番難しい質問。あまりタイムを意識しないで走るタイプなので」と笑う。井上は「2:04:30」と書き、「世界と戦う基準として頭に入れておくべきタイム」と力強く語った。しかし、会場の視線を集めたのは大迫のボード。記したのは「2:??:??」だった。
「いつも言っていることと同じで、本当に自分自身との戦いですし、当日の気象条件やレースのペースによっても違いますけど、ただ単に一つ言いたいことは、なるべくトップ争いに絡むような努力をしていくということを目標に頑張っていきたいなという思いでこれにしました」
昨年は「?:??:??」として棄権に終わった。世界中を騒がせる感染症の影響を受け、次々と競技、イベントの中止や延期が発表されている騒がしい状況。東京マラソンは一般ランナーの参加を取りやめ、エリートの部約200人の参加という措置をとって行われる。「まずはしっかりと代表の座を勝ちとることが目先の目標。先のことは後で考えたい」。出場の決断が間違っていたとは言わせない。自らの足で証明する。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)