子どもが「給食を食べているから安心」は危険 不足する栄養素も…あくまで1日3食のうちの一食で
給食に頼りすぎないことも大事
私が着目したのは、野菜や果物が不足するお子さんは穀類の摂取量も非常に少ないという点です。逆に野菜、果物をよく食べているお子さんは、穀類もしっかり摂れており、結果、バランスの良い食事が出来ていることがわかりました。
以上の結果からお伝えしたいのは、「給食を食べているから安心」と、給食に頼りすぎないようにしましょう、ということです。
どんなに学校給食の栄養価が優れていても、1日3食のうちのたった一食。例えば「牛乳や果物は給食で摂っているから、家では出さなくていいよね」というように、安易に外してしまうのは考えものです。
むしろ「給食を軸に、1日3食でいかにしっかり食べるか?」と考えないと、結果、子どもたちに必要なエネルギー量や栄養素が足りなくなります。
学校給食は、子どもたちの健康支援や食育をサポートするだけでなく、保護者にとっても、最高の食育の教材です。子どもたちが1日に食べられる量には限りがありますが、そのなかで何を食べなければいけないのか? どんな食材をどんな調理法で食べるとよいのか? 学校給食の献立にはそれらのヒントや情報がたくさん詰まっています。
まずは、ご自宅での食事も学校給食を参考に組み立ててみることをおすすめします。ちなみに、子どもたちに不足しがちと言われるミネラルですが、カルシウムは牛乳や小魚、青菜など、カリウムは果物や野菜、海藻類やきのこ類に含まれます。
何をもっと摂ればよいのか、少なくてもよいのかを見直すきっかけになるでしょう。