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167cm48kg、もっと増量したい中学生野球男子 1日4食も吐き気…プロ野球選手も実践する食事法を紹介

栄養・食事の観点からジュニア世代の成長について指南する、「THE ANSWER」の保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行う公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が講師を務め、わかりやすくアドバイスする。今回は読者から届いた質問に回答。体重増加に悩んでいる中学生の野球部員にプロ野球選手も実践している食事法を紹介する。

体重増加に悩む中学生の野球部員にプロ野球選手も実践している食事法を紹介【写真:AC】
体重増加に悩む中学生の野球部員にプロ野球選手も実践している食事法を紹介【写真:AC】

連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」第47回

 栄養・食事の観点からジュニア世代の成長について指南する、「THE ANSWER」の保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行う公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が講師を務め、わかりやすくアドバイスする。今回は読者から届いた質問に回答。体重増加に悩んでいる中学生の野球部員にプロ野球選手も実践している食事法を紹介する。

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「中学生男子、野球部です。今、身長167cm、体重48kgですが、パワーをつけるために、もっと体重を増やしたいです。食事は1日4食、肉と米を中心に食べています。また、プロテインを摂り、ウエイトトレーニングもしています。ただ、食欲はあまりなく、吐き気を感じることも増えました。父母ともに細身ですが、太れないのは体質だから、と片付けたくはありません。どうしたら体重増加に繋がるかを教えて下さい」(だいきち・中学生)

 男子中学生は成長期の真っただ中。成長に必要なエネルギーと栄養を、しっかり摂りたい時期です。その点、だいきちさんは体作りに必要な炭水化物、たんぱく質ともに十分摂っている様子が伺えますし、大幅なエネルギー不足にはなっていないと思われます。

 問題があるとすれば、「食欲が出ない」そして「吐き気を感じることが増えている」点です。野球の練習に加え、ウエイトトレーニングも行っているとなると、かなりの運動量と運動強度。そのため、食事もすごくたくさん食べているのではないでしょうか。

 だいきちさんの身長・体重をみると、まさにグングン大きくなっている最中かと思います。つまり、内臓も成長段階。一度にたくさんの食べ物を消化・吸収できる力が、まだついていないかもしれません。

 また、消化・吸収を担う胃腸の働きは、疲労の蓄積によっても低下します。日々の運動量が多いため、体が十分回復していないことも考えられます。

 だいきちさんが心配されている通り、体格は遺伝的な影響を受けることは確かです。ただ、食事の摂り方を工夫することで、自分に備わっている「成長する力」を最大限、伸ばすことは可能だと思います。

 例えばプロ野球選手も、何もしなくても大きくなれる選手ばかりではありません。トレーニングを積んでもなかなか筋肉量が増えない、理想の体格になれないと、悩んでいる選手はたくさんいます。加えて、食事をたくさん食べることが苦手な選手もいます。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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