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中1から貧血に悩む女子中学3年生 鉄剤服用も陸上長距離のタイム伸びず…食事でできる改善策は?

食事でできることの一つは「タンパク質をしっかり摂ること」

 そこで、食事でできることの一つに、「タンパク質をしっかり摂ること」が挙げられます。

 長距離の選手にはエネルギー源となる糖質や鉄分を摂る意識は高い反面、「筋肉がついて体が重くなると困る」という理由で、タンパク質を積極的に摂らない方も少なくありません。

 質問者さんの食事を見ると、ご飯や果物を頑張って食べている様子が伺えます。ご飯にはタンパク質が含まれますし、果物に含まれるクエン酸やビタミンCは鉄の吸収率を上げてくれるので、この点は大正解。加えて、毎食、タンパク質のおかずもしっかり摂るよう、意識してみましょう。

 もう一つ気になるのは、夏になるととても痩せてしまう、という点です。しっかり食べているのに痩せてしまうのは、胃腸機能の低下が考えられます。せっかく頑張って食べても、体が栄養を吸収できないのかもしれません。

 そういうときは、3度の食事+2回の補食に分けるなど、食事の回数を増やし、1回に食べる食事量を減らすことをおすすめします。すると、胃腸にかかる負担が減り、消化・吸収もスムーズになりますよ。

 補食はおにぎりだけでなく、さけるチーズやジュニア用のプロテインバーなど、携帯しやすいタンパク質を用意して、一緒に摂ります。また、暑くておにぎりを食べるのもつらいときは、わらび餅やくず餅などのど越しのよい冷たい和菓子で糖分を補給するのも手です。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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