外国人選手でも独特な日本料理にチャレンジ 「好き嫌い」を克服する最も重要な心がけ
食べている選手は強い…「苦手な野菜は一口、食べられる野菜はたっぷり」の精神
なぜ、そんなにじゃがいもを食べるのかという質問に対し、「米は出ない国があるし、あっても美味しく炊けていないと食欲が失せる可能性がある。でも、じゃがいもは世界中どこにいってもあるし、自分も好きだから美味しく食べられる。食が合わないからと言って食べないと、自分たちはアッという間に痩せてしまい、力も発揮できない。ポテトが好きなこともあるけれど、だからよく食べるようにしています」と語っていました。
やはり世界を渡り歩いている選手は、「食べないと勝てない」ことをよく分かっています。横浜F・マリノスの外国人選手たちも、ひじきの煮物のような日本独特の料理さえ、最初は恐る恐るでも、必ず食べようとチャレンジしています。
世界で戦うのが当たり前の今、「嫌いだったら食べなくていい」ではなく、「食べるためのトレーニング」も必要です。「苦手な野菜は一口だけ食べてみよう。食べられる野菜はたっぷり食べよう」という心がけが、食の幅を広げていきます。
15年間、様々な競技のアスリートを観てきて感じるのは、「食べている選手は強い」ということです。好き嫌いなくなんでも食べる心はまた、環境の変化に順応し、慣れない環境でも力を発揮する強さにもつながっていくでしょう。
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長島恭子●文 text by Kyoto Nagashima