外国人選手でも独特な日本料理にチャレンジ 「好き嫌い」を克服する最も重要な心がけ
「嫌いなものは食べなくていい」ではなく、「一口だけでも食べるトレーニングが必要」――。Jリーグの下部組織やラグビースクールを中心にジュニア世代の食事をサポートする公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏に「世界で戦える選手の食事」について聞いた。
「食べなくていい」ではなく、「一口だけでも食べるトレーニング」の必要性
「嫌いなものは食べなくていい」ではなく、「一口だけでも食べるトレーニングが必要」――。Jリーグの下部組織やラグビースクールを中心にジュニア世代の食事をサポートする公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏に「世界で戦える選手の食事」について聞いた。
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「子供の好き嫌いが多いのでなんとかしたい」という悩みは、スポーツをする子供を持つ家族から、毎年、最も多く寄せられる相談の1つです。
嫌いなものを「食べなさい!」と頭ごなしに押し付けても、実際は食べるようにはなりません。特に好き嫌いが多いのは野菜ですが、まずは、食べられる野菜を毎食食べる、という習慣をつければOK。私はよく、「トップの選手にも野菜嫌いな人はいるよ。でも、絶対に食べないのではなくて、嫌いなトマトの代わりに、ブロッコリーやもやしなど別の野菜を食べているんだよ」と子供たちに話をしますが、当人たちはもちろん、聞いていた家族の方も「ああ、それでいいのか」とハッとするようです。
世界で活躍するアスリートは、どこの地域や国へ行っても、出されたものを食べる力が必要です。食べることがいかに大切かを語る上では、ラグビー元日本代表選手の言葉が思い出されます。
2002年のラグビー日本代表合宿で選手たちの食事調査を行ったのですが、その時、マッシュポテトやポテトコロッケなど、とにかくじゃがいも料理をお皿に山もりによそっていたの姿が目を引きました。