あなたの部活は大丈夫? 専門家が説く、運動前の「OK/NG」ウォーミングアップ法
トップ選手は30~60分のウォーミングアップに費やしている
トップ選手も時と場合で特殊なウォーミングアップメニューを組むこともありますが、基本的にはジョギングで体を温めます。すべてのスポーツにおいて、「走り」は体力の維持向上の基礎中の基礎。ジョギングを取り入れると、筋温の上昇だけでなく体力強化にもつながります。
私は様々な競技のアスリートを見ていますが、多少の個人差はあるものの、トップ選手はだいたい30~60分のウォーミングアップを行っています。例えば、午前9時からトレーニングを行う場合、7時半~8時には練習場に来て、各々30~60分程度、ジョギング。体が温まったところで必要に応じ、静的ストレッチを少し行って練習に入ります。
ジュニアからユース年代でしたら、15~30分程度のウォーミングアップを行えば大丈夫。そして、体が温まったところで関節を使った動きで体を慣らしていきます。テニスならばショートラリーから始め、どんどん大きなラリーにする。野球ならばキャッチボール、サッカーならばパス練習を短い距離から始め、だんだんと延ばしていく。
これらの練習は当たり前にやっている方が多いと思いますが、いきなり関節の可動域をめいっぱい使わないことが、関節の負荷を軽減しケガの予防にもつながっているのです。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)