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小6で身長178cmだったロッテの4番・安田尚憲 形作った少年時代の「食事と睡眠」の習慣

来季さらなる飛躍を目指す安田。オフは子ども達に目標とされる選手になれるよう鍛え抜く【写真:球団提供】
来季さらなる飛躍を目指す安田。オフは子ども達に目標とされる選手になれるよう鍛え抜く【写真:球団提供】

コロナ禍を過ごした子どもたちへ「感謝の気持ちを忘れないで」

 今季は87試合で4番を務めるなど、113試合に出場。規定打席に到達し、クライマックスシリーズ(CS)のソフトバンク戦では千賀滉大から本塁打を放つなど、2戦で9打数4安打4打点と活躍した。ただ、打率.221、6本塁打、54打点というシーズンの成績には納得いっていない。特に終盤は4番を外れるなど悔しい時期も過ごした。

「必ず来季につなげられるように過ごしていきたいです。プロは良い時も悪い時も、次の日は試合がある。ダメな時が続くと、気持ちの整理のつけ方の難しさ、弱気になってしまうこともありました。精神的にタフにならないといけないと感じています」

 今年は開幕すら危ぶまれた時期もあった。緊急事態宣言の期間中は、寮にこもってできることをやるしかないシチュエーションも経験した。コロナ禍を通じ、再認識したのは目標を見失わないこと、周囲への感謝の重要性だ。

「僕で言えば開幕1軍に入るというのがその時の目標。いつ開幕するかわからない状況でしたけど、頭の中では忘れないよう過ごしていました。今年はないんじゃないかと思うこともありましたし、シーズンが無事に終わったということはたくさんの方のご尽力、サポートのおかげだと思います」

 高校野球では春夏の甲子園大会が中止になるなど、学生スポーツも例年とは異なる1年を強いられた。「いろんな方がサポートしてできることもある。野球もそのうちの一つ。感謝の気持ちを忘れずにやってもらいたいです」。日常が戻った時には、子ども達にも周囲に対する感謝を感じてほしいと願う。

 このオフはパ・リーグの投手に共通している速く、強い直球を打ち返せるよう打力を磨いている。野球少年・少女にも目標にしてもらえる選手となれるよう、来季はさらに逞しい姿を見せるつもりだ。

「今年は右も左もわからない状況での1軍のスタート。来年は今年の悔しいシーズンを見返せる、もっと飛躍できるシーズンにしたいです。千葉ロッテマリーンズで戦っている姿を見て、野球少年たちがもっと野球を好きになるようなプレーが出来たらと思います」

■安田尚憲(やすだ・ひさのり)

 1999年4月15日、大阪府出身。履正社高で16年夏、17年春に甲子園に出場。高校通算65本塁打。17年ドラフト1位でロッテに入団。18年10月には球団の高卒新人としては28年ぶり3人目の本塁打を放った。今季はプロ入り後初めて1軍を完走。87試合で4番に座り、打率.221、6本塁打、54打点。CSではソフトバンク千賀から本塁打。21歳6か月での一発は、パ・リーグの打者ではCS史上最年少だった。188センチ、95キロ。右投左打。

(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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