体に良いと知っていても魚料理は遠慮 ジュニア選手の「食の実践力」を育てる方法
大人が見本となることも大切、家族全員で取り組んでも◎
そのためには、食事の際に子どもたちの周りにいる保護者や指導者の方が、食べ方や栄養についての話をこまめにしてあげることが大切です。子どもは、冒頭で話していたように、どうしても食べたいものを選んでしまいがちですし、「実践する」ということをすぐに忘れてしまいます。
「今日は、野菜を全部食べられたね」「昨日は、肉料理だったから今日は魚料理にしてみたよ」など、簡単なことでよいので、食事では何が大切なのかを思い出したり、考えたりするきっかけになる言葉を、一言、伝えてみてください。
指導者の方が練習の終わりに「今日は練習を頑張ったから、帰ったらすぐにご飯を茶碗山盛り1杯以上食べよう!」など、具体的にワンポイントを伝えてあげると実践しやすくなります。
また、食事マナーや姿勢については、「食事もしっかり噛んで食べないと、大切な栄養素が体に吸収されなくなってしまうよ」と気づきになる声掛けをするのはもちろん、家族全員で取り組んでも良いですね。私も、子どもの前で食後、すぐにスマホを触ってしまうことがあって反省するのですが、まずは大人が見本となることも、とても大切だと思います。
食事の実践力やマナーは、将来、アスリートとして大事な体作りにつながることはもちろん、生涯に渡り、食生活を自己管理する力、コミュニケーションを円滑にする力にもつながります。ぜひ、ジュニア期から身に付けておきたいですね。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)