選手も違いに「気づかない」代替肉 環境問題に配慮し、ラグビーチームで提供された食事
選手はおおむね「言われるまで大豆ミートだと気づかなかった」
当日は私も食堂に立ち会い、テーブルを回りながら選手たちに大豆ミートの栄養価や、環境にやさしい食材であることなどを説明させていただきました。選手たちはおおむね、「言われるまで大豆ミートだと気づかなかった」という反応。実際、会話をするなかで、大豆ミートの特徴はもちろん、環境問題への関心の高さをヒシヒシと感じられました。
食事後は選手に協力していただき、アンケートを実施。味の評価は「美味しかった」は3割、「ふつう」が7割。大豆ミートそのものに対しての感想は「肉のハンバーグよりも脂質とカロリーが低いのがよい」「一般的なハンバーグと同量のたんぱく質が摂れることに驚いた」「地球環境への負荷が少ない点がよい」という声が目立ちました。
植物性たんぱく質は、欧米のアスリートたちが積極的に取り入れていますが、その背景には日本人よりも肉の消費量が多い、という食文化が強く影響しています。
遠く感じる地球の環境問題も、自分たちが食べている食材を通してみることで、身近な問題として考え、「自分にできること」の行動に移すきっかけになります。今後もスポーツの現場で、選手、スタッフ、チームと一緒に、サステナブルな食の取り組みを続けていたいと考えています。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)