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世界の最先端サッカー栄養トレンドに変化 3人の識者は「120分を視野に入れた準備を」

UEFAが推奨する「試合当日の栄養補給」

 最後に、UEFAが推奨する糖質の摂り方を抜粋し、まとめておきます。こちらは高校生以上であれば、プロ・アマ問わず該当する内容ですので、参考にしてください。

 ○試合当日の栄養補給

【1】糖質は体重1kgに対し6~8g摂る

試合前日に摂る糖質の目安量。例えば体重70kgの選手であれば420~560gに相当。これは白米に換算すると、どんぶり飯で4~5杯にあたります。

【2】プレマッチ・ミールは試合開始3~4時間前に体重1kgあたり1~3gの炭水化物を摂る

 プレマッチ・ミールとは試合前の補食。補食には、パフォーマンスの向上や、試合中の疲労をできるだけ遅らせる狙いがあります(70kgの選手で最低うどん1人前とおにぎり1個程度)。

【3】試合の直前・ハーフタイムに、約30~60gの糖質を摂る

スポーツ飲料やゼリー飲料の甘い味が口に残ることを嫌がる選手は少なからずいます。しかし、試合直前、ハーフタイムにも糖質をこまめに補給。(スポーツ飲料500ml 1本又はゼリー飲料1個)ということです。

【4】試合後は糖質と良質のたんぱく質を、一定の間隔を空けながら継続して摂る

 炭水化物は体重1kgあたり1gを1時間ごと、計4時間継続して摂ることを推奨。体重70kgの選手で1回につきおにぎり1個+ゼリー飲料1本程度が相当。これをロッカールーム、移動中、夕食、夜食などで摂る。

 エリート(プロ)サッカー選手の栄養に関するUEFA専門家グループの合意声明を解りやすく表したインフォグラフィックスはこちらをご覧ください。
https://www.researchgate.net/publication/346386546_Infographic_UEFA_expert_group_2020_statement_on_nutrition_in_elite_football

(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。著書に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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