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アスリートの睡眠時間が短くなる理由 2位は「SNSの影響」、カフェインの摂取方法も注意

Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「食習慣からできる睡眠の問題解決」について。

今回のテーマは「食習慣からできる睡眠の問題解決」について(画像はイメージです)
今回のテーマは「食習慣からできる睡眠の問題解決」について(画像はイメージです)

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「食習慣からできる睡眠の問題解決」

 Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「食習慣からできる睡眠の問題解決」について。

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 日々、ハードな練習やトレーニングを続けるアスリートですが、体は疲労困憊しているにも関わらず、「なかなか眠れない」「眠れた気がしない」と悩まれる方はいます。

 しかし、睡眠はアスリートのパフォーマンスの出来を左右するファクターの一つです。これまで行われてきた研究でも、睡眠不足によってプレーの正確さの低下や反応が遅くなるといった影響が報告がされています。

 スポーツと睡眠は密接に関係するため、様々な研究が行われています。例えば、スポーツ科学の先進国、オーストラリアのオーストラリア・セントラルクイーンズランド大学のアップルトン行動科学研究所では、2020年、国内のエリートアスリート124名を対象にトレーニング期間中の睡眠と覚醒行動を調査。

 その結果、平均睡眠時間は個人競技の選手で6.5時間、チームスポーツの選手は7.0時間と、アスリートの推奨睡眠時間である1日8時間を大きく下回る結果が出ました。

 同研究の共同研究者であるオーストラリアカトリック大学のショナ・ハルソン准教授によると、睡眠時間が短くなる理由は「そもそも睡眠時間を気にしていない、優先していない」がトップ。一つ置いて3番目に多かったのが「ストレスや不安」です。そして2番目に多かったのが、「ソーシャルネットメディアの影響」。今のアスリートらしい理由ですが、フォロワーの多い有名なアスリートほど、深夜までスマートフォンなどを手放さない傾向があるそうです。

 以下、カフェインやアルコールの摂取、痛みやケガの影響、試合開始時間や早朝のトレーニング、時差ボケといった理由が挙げられました。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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