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スポーツで突然起こる「脚がつる」問題 実は水分補給だけじゃない予防の基本とは

Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「脚のけいれん予防」について。

今回のテーマは「脚のけいれん予防」について【写真:写真AC】
今回のテーマは「脚のけいれん予防」について【写真:写真AC】

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「脚のけいれん予防」

 Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「脚のけいれん予防」について。

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 突然、起こる試合中の脚のけいれん。スポーツ選手にとって、「脚がつる」という症状は非常に深刻な問題の一つです。

 こむら返りともいわれる脚がつる症状、腓腹筋けいれん。現時点では残念ながら、発症の原因ははっきりしていません。今のところは、持久系スポーツの運動中、運動後に生じることが多いことから、筋肉を酷使することにより、筋肉への栄養補給が需要に追い付かないこと、そして筋肉の収縮や神経伝達の動きを調整する電解質が発汗によって不足することなどが、原因として考えられています。

 以上のことから腓腹筋けいれん予防は、運動の前のストレッチやウォーミングアップ、そして水分補給が基本とされています。

 スポーツ栄養の点からの具体的対策は、計画的な水分補給です。運動中や運動後の脱水から回復するには、真水をガブガブ飲むだけでは不十分。ポイントは発汗時、水分とともに体外に排出される電解質、特にナトリウムをしっかり摂ること。そして、欠食をしないことです。

 水分補給と聞くと、皆、水分を飲むことばかり考えますが、実は1日の食事から摂れる水分量は約1リットルと非常に多い。例えば、米を水で炊くご飯は約6割、野菜や果物も7割以上が水分です。そして塩分を含む味噌汁やスープからは、水分とともに電解質も摂れます。そのため、1食でも欠食したり、十分な食事量を摂らなかったりすると、体内の水分は不足しやすくなります。

 特に発汗量が多くなり食欲が低下しやすい暑い季節は、バランスのとれた食事と水分を意識して摂ることが、とても大切なのです。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。著書に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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