[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

なぜ「食欲の秋」は食欲が増すのか 意識したい“カロリーセーブ”の工夫

忙しく働く大人世代が日常のパフォーマンスを上げる方法を“食”から考える「THE ANSWER」の連載「働く人の食事術」。Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が日々のパフォーマンスを上げる食事術を指南する。

「食欲の秋」到来、意識したい“カロリーセーブ”の工夫とは
「食欲の秋」到来、意識したい“カロリーセーブ”の工夫とは

連載「働く人の食事術」―気をつけたいカロリーの摂りすぎ

 忙しく働く大人世代が日常のパフォーマンスを上げる方法を“食”から考える「THE ANSWER」の連載「働く人の食事術」。Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が日々のパフォーマンスを上げる食事術を指南する。

 9月を迎えて暑さが和らぐと、増してくるのが食欲。「食欲の秋」との言葉がある通り、食べ物がおいしい季節になる。しかし、秋になると、なぜ食欲は増すのか。体重維持のために気をつけるべきポイントとは――。橋本氏が栄養士の観点から助言する。

 ◇ ◇ ◇

「食欲の秋」がやってきました。日本の秋は言葉通り、おいしい山の幸・海の幸が豊富。街にはいも・栗・かぼちゃのスイーツが並ぶなど、食欲を掻き立てる食が充実しています。

「食欲の秋」という言葉は、体の機能からみても、いい得ています。食欲が増す理由の一つは、涼しく過ごしやすい気候になるとともに、暑さや夏バテで低下していた食欲が自然に回復するため。そしてもう一つは、秋から冬にかけて、自然と基礎代謝があがるためです。

 日本人の体は外気温が下がると、基礎代謝が上がります。これは、外気温が体温を保持できるように、熱産生が高まるため。じっとしているだけでも熱を造り出すので、夏よりも多くのエネルギーを消費します。すると体は使った分のエネルギーを補給しようと、「もっともっと!」と渇望するため、お腹が空くと考えられています。

 例えば、シーズン中のウィンタースポーツの選手は、他のスポーツ選手と比べると、炭水化物や甘いものを欲する頻度が高くなります。やはり寒い環境に身を置いているため、体が「エネルギーを作ろう」と代謝のターボスイッチが入るためです。チョコレートやおにぎり、ホットココアなどは、彼らにとって欠かせない補食なのです。

 とはいえ、アスリートは食べた分、体を動かしていますが、一般の人は食べる気持ちが勝って、消費カロリーはそれほど減っていないかもしれません。いくら体が渇望しているとはいえ、食べたい気持ちに任せては、いつの間にか、カロリーオーバーに、体重増加につながる可能性も大。しかも日本では「食欲の秋」であると同時に「実りの秋」。旬の食材も豊富です。

1 2

橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。著書に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集