欧米アスリートの4割が実践 話題の「グルテンフリー食」の気になる効果と現状
ビジネスパーソンが実践する場合は「栄養の偏り」に注意
さて、とあるプレス勉強会で、世界のアスリート食について講演をした時のことです。「グルテンフリー食は世界中のアスリートから求められている食事の一つ。2020年の東京オリンピック選手村でも、グルテンフリー食は必須」と話したところ、「日本は米食の国。効果があるかないかわらかない食事を摂り入れる必要はない。外国の食文化に影響されすぎではないか?」という質問を新聞記者から受けました。
国を代表する選手たちが集まるオリンピックの選手村の食堂では、選手のニーズに応えることがとても大事です。効果があるなしではなく、今やグルテンフリー食はベジタリアンなどと同様、選手の食の嗜好の一つ。少なくないニーズがあるならば、選択肢の一つとして準備するのは当然のことです。
また、「これを食べると調子がいい」という食事は、選手たちにとってコンディションを整えるために必要なルーティンの一つです。日々、アスリートと接していて感じるのは、「効くか効かないかわからない」食事でも、選手が求めているのであれば準備するのがとても大事だということです。
これまでの研究では、グルテンフリー食は特定の食品の摂取を制限するため、食物繊維やビタミン、ミネラルが不足しやすいという結果が出ています。ビジネスパーソンも、実践するなら肉や魚、野菜、果物といった体に必要な食品をバランス良く取り、栄養が偏らないように注意してくださいね。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)