猛威振るうインフル予防策 スポーツ栄養士が教える“腸が喜ぶ食べ物”2つは?
今年も全国各地で猛威を振るうインフルエンザ。予防策として“免疫力アップ”の大切さが説かれるが、日々の食生活で免疫力を高める方法とは? 「THE ANSWER」の「食とカラダ」連載。様々な競技のアスリートやトップチームの栄養サポートを担当する公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏に聞いた。
全国で流行中のインフルエンザ、免疫力のアップにすべきこと
今年も全国各地で猛威を振るうインフルエンザ。予防策として“免疫力アップ”の大切さが説かれるが、日々の食生活で免疫力を高める方法とは? 「THE ANSWER」の「食とカラダ」連載。様々な競技のアスリートやトップチームの栄養サポートを担当する公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏に聞いた。
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インフルエンザや風邪が流行する冬は、ウィルスや細菌に負けない体作りが大事。そこで鍵となるのが、「免疫力のアップ」。免疫力とは、ウィルスや細菌といった体の外敵に対抗する力のこと。そして、免疫力を上げるには、普段から“腸が喜ぶ食事”を摂ることが大切です。
腸内にはさまざまな細菌が存在し、腸内環境の状態を左右します。大腸にいる細菌は数百種類、100兆個といわれ、重さに換算すると実に約1キロ! これは肝臓とほぼ同じ重量。つまり腸内の細菌は他の臓器と同じぐらい重要な存在だとイメージできると思います。
免疫力は腸と腸内細菌が元気であれば上がり、ウィルスや細菌が体に侵入するのを防いだり、侵入されても戦う力を発揮したりします。ですから、腸内細菌が喜んでエサにする食べ物を腸に届けることが、カゼやウィルスに強い体作りにつながるのです。
腸が喜ぶ代表的な食べ物は2つ。1つ目はヨーグルト、納豆、キムチ、味噌といった発酵食品。2つ目は海藻、キノコ、野菜、果物、穀類など、食物繊維が豊富な食品です。
また、体を温めることも、免疫力アップにつながる重要なポイント。ですから、野菜や海藻をたっぷり使った味噌汁やスープ、鍋料理は、免疫力アップの力強いサポーターです。
具になる野菜は冬が時期の玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、ゴボウ、れんこん、大根、かぶなどが安価で栄養価も充実。けんちん汁やポトフ、ミネストローネは一度に大量に作ってしまえば、作り置きできるし、カレーやシチューなど別の料理にアレンジ可能。忙しいお母さんにもうれしい一品です。普段、野菜不足を感じているご家庭や一人暮らしの方も、週末だけでも野菜たっぷりの鍋にしてみては? その際、味噌やキムチといった発酵食品で、味付けをしてしまいましょう。