水分補給の新しいカタチ 「ポカリスエット ゼリー」がスポーツ界の起爆剤に
なぜ水分補給は水・お茶よりスポーツドリンクの方が効果的なのか?
発汗によって体内の水分量が減ると、血液の粘性が高くなって流れが悪くなり、酸素や栄養が行き渡らなくなる。そのため疲労感が増し、持久力が低下するなどのパフォーマンス低下も招くのだという。
さらに同氏は続ける。
「私は市民マラソンなどのコンディショニングの担当することがよくありますが、その際、不適切な水分補給によって熱中症になり、脚がつったり、筋けいれんを起こして走れなくなるケースによく遭遇します。その大きな要因は、スポーツドリンクではなく水やお茶で水分補給をしていることです。筋肉の収縮や弛緩にはミネラルが使われるため、汗にともない体内のミネラルが失われると、筋肉がうまく働かなくなり、けいれんなどが起こります」
つまり、単に水分を摂るだけでなく、摂取する成分も重要になるというのだ。
同氏が指摘するように、スポーツドリンクは運動時に必要な成分をすばやく吸収できるよう考慮されて作られている。
吸収スピードを左右するのは「水分+塩分+糖分」のバランスと言われおり、運動時に摂取する水分は、特にシビアに成分をチェックし、効率良く水分補給ができるものを選びたい。発汗によるイオンの損失分を補うため、(公財)日本体育協会では、塩分濃度0.1~0.2%の飲料を推奨している。市販されている飲料の「栄養成分表示」で、100mlあたりナトリウムを40~80mg含有しているものであれば、塩分を0.1~0.2%を含んだ飲料に相当する。
また、糖分はエネルギー補給の意味合いもあるが、腸管内での吸収スピードをあげ、体内の保水率を助ける点でも、運動時のドリンクに欠かせない成分とされている。特に1時間以上の運動をする場合には、4~8%程度の糖分を含んだものが水分補給には効果的だ。スポーツドリンクはこれらのことを考慮し、開発されており、運動時に果たす役割は大きい。その代表的なものとして大塚製薬のポカリスエットが挙げられる。