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プロチームも手掛ける栄養アドバイザーが解説 体調管理に有効な“秘密兵器”とは

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水分補給は「“喉が渇く前に飲む”が原則」

 さらに、冬の体調管理に重要なポイントとなるのが水分補給だ。そういわれてもピンとこない人も多いと思うが、実は空気が乾燥しやすい冬、水分不足による体の渇きは、体調不良の引き金になる。

「口やのど、鼻のなかが乾燥すると、風邪の原因となるウイルスが鼻やのどの粘膜に付着し、増殖しやすくなります。冬の乾燥した空気からくるウイルス感染予防のためには、こまめに水分を摂り口や鼻はなるべく潤しておくことが大切なのです」

のどや鼻には「線毛」という細い毛のような組織があり、活発に動くことで外部から侵入したほこりやウイルス等の異物をすばやく体外へ排出する働きがある。体が乾燥し、この線毛の動きが鈍くなることで、感染のリスクが高まってしまうのだ。当然、体調管理、運動による脱水を防ぐために練習や試合前後の水分補給も欠かせない。むしろ、寒さから水分摂取が疎かになりがちな秋冬こそ油断は禁物だ。

「季節を問わず水分補給は“喉が渇く前に飲む”が原則。冬でも長距離走やダッシュを繰り返せば、脱水症状の危険が高まります。明らかな脱水症状が起きなかったとしても、運動後に吐き気や頭痛、だるさなどを感じたら水分が足りていない可能性があると考えられます」

 乾燥しやすい冬場に体をいいコンディションに保つためには、体の隅々まで素早く水分をいきわたらせることが重要であり、そのためには水やお茶よりも、代表的なスポーツ飲料である「ポカリスエット」をお勧めしたい。なぜなら、「ポカリスエット」は体液に近い水分組成のため、体に必要な水分とイオンをスムーズに補給できる。水と比べて体外に排出されにくいのも特徴で、長時間にわたり体内に水分が保持されるからだ。更にぶどう糖と果糖を含む「ポカリスエット」は、腸管内での水分の吸収スピードが速く、発汗によって失われた体内の水分を素早く補給してくれる。

 橋本さんは特に、水分補給の新たな形を実現した「ポカリスエット ゼリー」に注目しているという。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJ1横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けての食育活動も行う。アメリカ栄養士会スポーツ循環器栄養グループ(SCAN)並びに、スポーツ栄養の国際的組織PINESのメンバー。アメリカ栄養士会インターナショナルメンバー日本代表(IAAND)として、海外の栄養士との交流も多い。近著に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/