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米国代表は1年前から食事プラン準備 東京五輪を戦う選手たちの心癒す「食」の存在

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信する。「THE ANSWER」でスポーツ栄養の連載を手掛ける公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏は「オリンピックと食」をテーマに、スポーツの愛好家、指導者、保護者向けに短期連載を展開。第3回は「アスリートのコンフォート・フード」について。世界から東京に集まって戦う今大会。パフォーマンスにも影響を及ぼす、試合・遠征時の食事を解説する。(構成=長島 恭子)

米国代表が1年前から進めていた食事プランとは【写真:AP】
米国代表が1年前から進めていた食事プランとは【写真:AP】

「THE ANSWER的 オリンピックのミカタ」#52

「THE ANSWER」は東京五輪の大会期間中「オリンピックのミカタ」と題し、実施される競技の新たな知識・視点のほか、平和・人権・多様性など五輪を通して得られる多様な“見方”を随時発信する。「THE ANSWER」でスポーツ栄養の連載を手掛ける公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏は「オリンピックと食」をテーマに、スポーツの愛好家、指導者、保護者向けに短期連載を展開。第3回は「アスリートのコンフォート・フード」について。世界から東京に集まって戦う今大会。パフォーマンスにも影響を及ぼす、試合・遠征時の食事を解説する。(構成=長島 恭子)

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 選手たちは試合、遠征、合宿時は国内外を問わず、普段とは異なる環境で過ごします。慣れない環境下で練習や試合、大会に臨む選手にとって、毎日の食事は楽しみであり、息抜きの一つ。ですから、高たんぱく・低脂肪のアスリート食だけではなく、心の栄養になるような「コンフォード・フード」が欠かせません。

 コンフォード・フードとは、食べた人にハッピーな気持ちや懐かしさ、ほっとする気持ちを与える食べ物を指します。例えば、大好物のメニューや子どもの頃から慣れ親しんだおふくろの味。これらの食べ物には心のコンディションを整える、モチベーションを上げるといったパワーがあります。

 日本の選手でいうと、例えば「おいしい米」。私も海外遠征の際には、宿泊先に日本の米をリクエストしたり、必要な場合には米の炊き方を事前にシェフにメールで送るようにしたりしています。

 昔ほどではありませんが、今でも遠征先の国によっては日本の米が手に入らない場合があります。選手たちはとても敏感に違いを感じ取るため、長期間の遠征や大会ともなると、食べ慣れた米が主食にないことで、食欲が落ちていく選手も少なくありません。すると体重が減り、士気も下がり、パフォーマンスの低下にもつながります。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。著書に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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