サッカー日本代表はカレーライス 試合に影響する「コンフォート・フード」の大切さ
コンフォード・フードは栄養素以上に大切なエッセンスの詰まった食事
コンフォートフードは、食物そのものではない場合もあります。南アフリカのスポーツ栄養士から上がってきたコンフォード・フードの一つが、試合後のバーベキュー。牛肉のステーキやラムチョップ、ハーブのきいたソーセージを焼き、パンやコーンミールのおかゆを付け合わせにして、トマトや玉ねぎ、唐辛子入りのピリ辛ソースを食べるそうです。
以前、パナソニック ワイルドナイツに所属していた南アフリカの選手にインタビューしたときも、「海外遠征に行ったときは、気分転換にバーベキューをするんだ」と話していました。
ほか、オーストラリアは「国民食」と表現される「ベジマイト(ビールを醸造する際に出る、材料のかすから作られた発酵食品のペースト)」、アメリカならばピーナッツバターやスポーツ・バーだったりと、コンフォード・フードからはその国の食文化や食の個性をうかがえます。それこそ細かくみていくと、競技種目(特製)の違いや監督、選手の嗜好、食事メニューを作成する栄養士やシェフの考え方までが反映されているのです。
アスリートたちは、常に低脂肪にこだわり、体脂肪率や体重管理のため、ストイックな食事を徹底していると思われるかもしれません。しかし、常に大変な緊張感が伴うなか、試合に臨む彼らにとって、コンフォード・フードは「栄養素」以上に大切なエッセンスの詰まった食事なのです。
(THE ANSWER編集部)(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)